
すごいメニューを考えた!
肉と海産物を合わせた白老牛とホッキの陸海最強ほこたてカレーなんてどう?
しかも1500円とリーズナブル!
友達に原価率はどうなってるの!?って聞かれたこう答えてやったよ!原価率ってなに?



飲食店の命運を握るのが「原価率」です。
いくら見た目も味も最高でも、原価が高すぎるとお店はすぐに赤字になってしまいますよ。
- 原価計算の基本と具体的な手順:原価を正確に把握し、利益を確実に出す方法を学べます。
- 利益を生むメニューの作り方:原価率を意識した、高利益商品の企画が可能になります。
- 市場での差別化戦略:競合との差別化を図るメニュー開発のアイデアを提供します。



原価率を知ることで、メニューの組み立てが“感覚”から“戦略”に変わります。
メニューはただの料理の一覧ではありません。
お店の利益を生み出す“仕組み”です。
原価率をコントロールできれば、どの料理で稼ぎ、どこで差別化するか――その道筋が見えるようになります。
そもそも原価計算とは





そもそも原価計算ってなに?なんで必要なの?



原価計算は飲食店経営において非常に重要なプロセスです。
これは、料理一つ一つのコストを計算し、利益を適切に管理するために行います。
原価計算をすることで、どの料理が利益をもたらし、どの料理がコストがかかっているのかが明確になります。
これにより、メニューの改善や価格設定の調整が可能です。



原価をしっかりと把握すると、料理がいくら売れても利益が全然残らないなど売上が伸びない原因に気が付いたり、料理の材料を必要以上に仕入れてしまいロスを防げます。
つまり原価計算なしでは、店の財務状況が正確に把握できず、無駄な出費を削減するチャンスを逃すことになります。
原価計算の必要性とは?
- 利益管理:
- 各料理の原価を把握し、適切な価格設定を行うことで、利益を最大化します。
- メニューの最適化:
- 原価が高い料理を特定し、コスト削減やメニューからの削除を検討します。
- 財務の透明性:
- 正確な原価計算により、経営の透明性が保たれ、将来のビジネス計画が立てやすくなります。
メニューの原価計算をしてみよう!



じゃあ、さっそく計算方法について、文系のボクでもわかるように説明して!



原価計算はいくつかの簡単なステップに分けて考えることができます。
まずは、料理に使われる主な材料から始めましょう。
たとえば、あなたがカレーライスをメニューに加えたいと思ったとします。
最初に、カレー一皿を作るのに必要な材料のコストを計算することから始めます。
- 米
- 肉
- 玉ねぎ
- 人参
- ジャガイモ
- カレールー。
- 米(200g): 30円
- 肉(100g): 120円
- 玉ねぎ(1個): 40円
- 人参(半本): 20円
- ジャガイモ(1個): 30円
- カレールー(1ブロック): 50円
合計原価 = 30円 + 120円 + 40円 + 20円 + 30円 + 50円 = 290円



材料の量を計算するだけで原価はわかるの?



いいえ。
それに加えて、調理にかかるガスや水、電気のコストも考慮に入れる必要があります。
これらは少額ですが、大量に料理をするときには無視できないコストになります。
そして、この計算で得た原価を販売価格に反映させます。
一般的には、原価の2倍から3倍の価格設定が行われることが多いです。
これにより、店舗の運営コストや人件費、その他の経費もカバーできます。
- 原価率 = (原価 ÷ 販売価格) × 100
- ex)販売価格を800円とした場合: 原価率 = (290円 ÷ 800円) × 100 = 約36%
- 原価率から値段の決める場合は
- ex)原価÷理想原価率(30%)=約970円となります。



なるほど!
原価がわかると適切な価格をつけることができるんだね!
原価がほぼ0円の水に700円の値段だと炎上するわけだ!



その通りです。
適切な価格設定が飲食店の利益を左右しますから、原価計算は非常に大切なのです。
大量調理の際の一食あたりの原価計算方法



でもカレーなんて一皿づつ作らないで大きな鍋で一気に作るよね?
そんなときはどうやって一食の原価原価計算をすればいいの?



カレーのような料理は通常、大量に一度に作るから、一皿あたりの原価計算は少し計算方法を変える必要があります。
大量調理の場合は、まず全体の原材料コストを計算して、作られた全食分で割ります。
これが一食あたりの原価になります。
大量調理時の原価計算のステップ
- 全材料のコスト計算:
- 例えば、10人分のカレーを作るとします。全材料のコストを合計します。
- 全食数で割る:
- 合計したコストを、作れた食数で割ります。これが一食あたりの原価です。
- その他のコストを加算:
- 調理に使用するガスや電気のコスト、消耗品のコストも忘れずに加算します。



また、大量調理では食材のロスも考慮する必要があります。
例えば、玉ねぎを切るときに出る皮や端っこなど、使用しない部分の重量を計測して、それを原価から差し引くことも大切です。
炎上しない価格設定の方法





どこかのシェフみたいに炎上しないような価格設定の方法ってどうやるの?



料理の価格設定はお店のイメージやお客様の満足度に直結しますから、慎重に行う必要がありますね。
価格が高すぎるとお客様に敬遠され、低すぎると利益が出ない。バランスが大切です。
まずは、市場調査から始めましょう。
競合他店の価格を調べ、顧客層が期待する価格帯を理解することが重要です。
炎上しない価格設定の方法
- 市場調査:
- 競合となる飲食店のメニュー価格を調査し、同様の料理でどの程度の価格が設定されているか把握します。
- 原価率の目標設定:
- 一般的に飲食店の原価率は30%から35%が理想とされます。この範囲内で価格を設定すると、利益を保ちつつ競争力も保てます。
- 顧客の価値認識の評価:
- 提供する料理やサービスが、顧客にとってどれだけの価値があるかを検討します。例えば、オーガニック食材や特別な調理方法など、価格を上げる正当な理由が必要です。



競合他店の価格を調べるのは、ちょっと探偵みたいで楽しそうだね!



市場調査はお店の成功に不可欠です。
また、顧客がどの程度の価格なら納得するかも重要なポイントなので、顧客アンケートを取るのも良い方法です。
さらに、価格設定後は試験的にメニューを提供し、顧客の反応を見ることも大切です。
不満があれば、速やかに調整を行いましょう。
飲食店の理想的な原価率が30%とされる理由



なんか理想の原価率は30%って聞いたことあるけど、なんで30%なの?



食業界で30%の原価率が理想とされるのには、いくつかの理由があります。
主には、全体的な経営バランスを保つためです。
まず、原価率が30%というのは、売上の70%を人件費、家賃、広告費などの他の運営コストや利益に充てることができるからです。
これにより、安定した経営が可能になります。
理想的な原価率の背景
- 経営の安定性:
- 原価率が低ければ低いほど、利益率は高くなります。
しかし、あまりに低すぎると食材の質が落ちる可能性があり、顧客満足度に影響します。一方で高すぎると利益が出にくくなります。
- 原価率が低ければ低いほど、利益率は高くなります。
- 価格競争力の維持:
- 市場における競争が激しい中で、適切な価格設定は顧客を引きつける重要な要素です。
原価率を30%に保つことで、適正価格でサービスを提供できるようになります。
- 市場における競争が激しい中で、適切な価格設定は顧客を引きつける重要な要素です。
- 予算管理のしやすさ:
- 原価率を一定のパーセンテージに保つことで、食材の仕入れやメニュー開発の際の予算計画が立てやすくなります。



へぇ、そういう計算で安定してるんだ。
でも、どうやってその率を保つの?



正確な原価計算が必要ができてこそ原価率をキチンと管理ができます。
他にも仕入れの最適化、無駄の削減、メニューの工夫など、さまざまな方法がありますよ。
また、定期的にメニューの見直しを行うことも重要です。
季節に応じて食材の価格が変動するため、それに合わせてメニューを更新することで原価率をコントロールできます。
原価率をコントロールできるようになるメリット



ん?原価率をコントロールできるようになるとどんなメリットがあるの?



原価率を適切にコントロールすることは、飲食店経営において非常に重要な技術です。
これによって、経営の安定化や利益の最大化を図ることができます。
原価率コントロールのメリット
- 利益の安定化と増加:
- 正確な原価率を維持することで、予測可能な利益を確保できます。これにより、安定したキャッシュフローを生み出し、経営がより計画的になります。
- 価格競争力の向上:
- 原価率を適切に管理することで、他の競合に比べて価格競争力を持たせることが可能です。これは、顧客から選ばれる重要な要素になります。
- リソースの最適化:
- 原価率をコントロールすることで、食材や材料の無駄遣いを防ぎ、全体の効率を高めることができます。これにより、経済的な運営が可能になります。
- メニューの質の向上:
- 原価の詳細な分析を通じて、コストパフォーマンスの高い食材や調理法を見つけ出すことができます。結果として、コストを抑えつつも質の高いメニュー提供が可能になります。



原価率をコントロールできるようになると、原価の高いメニューと安いメニューを組み合わせて、メニューバランスを最適化することが可能です。



マクドナルドのセットメニューが有名な戦略のひとつです。
この戦略により、高原価メニューの魅力を保ちつつも、全体のコストパフォーマンスを良くすることが可能です。
成功するメニューの具体例
- 成功例: 春の限定桜フレーバーのデザート
- 概要: 春限定で桜フレーバーのデザートを導入。日本の桜の季節に合わせた限定メニューとして、桜餅や桜の花が浮かぶカクテルなどが提供されました。
- 結果: 原価率はやや高めの45%で設定されたが、桜を使った季節感のあるメニューは特に観光客に好評で、SNSでの拡散にもつながりました。この戦略により、春の期間限定メニューが毎年恒例のイベントとなり、期間前から予約が増えるほどの人気を博しました。



なるほど!ハンバーガー単体はほとんど利益が出ないけど、セットメニューにして原価率の低いポテトとドリンクを組み合わせることで安く提供できるわけだ!
原価率を抑える方法は?



原価率を上げるのはかんたんが原価率を下げるのはとても難しいです。
原価率を抑える方法はとして、賢く仕入れを行うことから始まり、無駄を省くこと、そして効率的なメニュー計画まで、多岐にわたります。
原価率を抑える方法
- 仕入れコストの削減:
- 量の多い仕入れや、シーズン外の食材を避けることで、コストを抑えることが可能です。
また、複数のサプライヤーから見積もりを取り、最もコスト効率の良い供給者を選ぶことも重要です。
- 量の多い仕入れや、シーズン外の食材を避けることで、コストを抑えることが可能です。
- 在庫管理の最適化:
- 過剰な在庫は経費の無駄遣いにつながります。在庫を適切に管理し、必要な分だけを仕入れることで、フードロスや廃棄を減らし、原価率を下げることができます。
- メニューの工夫:
- 原価の低い食材を使ったメニューを考案し、それを推しメニューとすることで、全体の原価率を下げることができます。また、売れ筋メニューの原価を抑えることで、より多くの利益を確保できます。
- 調理方法の改善:
- 効率的な調理手法を採用することで、時間とエネルギーのコストを削減します。例えば、一度に多くの量を調理するバッチクッキングなどが効果的です。
- ポーションコントロール:
- 提供する料理の量を標準化することで、一貫した食材使用量を守り、原価のバラツキを防ぎます。これにより、予測可能な原価計算が可能となります。



これらの方法を実践することで、質を落とすことなく原価率を抑えることが可能になります。
これらの方法は顧客満足度を保ちながら経営の安定を図るためにも役立ち、ビジネスの長期的な成功に不可欠です。
エクセルでレシピシートを作成しよう





メニューの原価率とかどうやって管理すればいいの?



メニューの原価率を管理するためには、まずレシピシートの作成が重要です。
これにより、誰が作っても同じ品質の料理を提供できるようになります。
また、レシピシートには材料の単価と使用量を記録し、それに基づいて原価表も作成します。このシステムは、食材の使用量とコストを明確にし、無駄を省きやすくします。
原価率の管理方法
- レシピシート作成:
- 材料、単価、使用量を記入します。
- 同一カテゴリ内の他のレシピも同じシートに記入し、管理を一元化します。
- 理論原価表の作成:
- 各メニューの原価と売価を連動させ、理論上の原価率を計算します。
- 出数(販売予測数)に基づいて、原価と売価を計算し、理論原価率を算出します。
- 原価率の計算:
- 原価率は「原価÷売価」で計算されます。Excel などの表計算ソフトを使えば、食材ごとに自動で原価率を計算できます。
原価率管理の実用例
- メニューごとに原価率を設定し、全体の原価率を均一に保つためのバランスを取ります。
- 原価率が高いメニューと低いメニューを組み合わせ、利益を最大化しながらも顧客満足度を保ちます。







エクセルで原材料シートで材料原価を管理し、レシピシートと連動させることで簡単に原価管理ができるようになります。



原価管理はただコストを抑えるだけでなく、飲食店の品質保持、利益最大化、顧客満足度向上に直結するため、このシステムの導入と適切な運用がカギとなります。





原価計算&レシピシートのエクセルファイルのテンプレートを用意しました!
ダウンロードは↓からできます。



ご活用ください。
棚卸とロス管理で“利益の漏れ”を防ごう!





お店を開くってのはメニューや値段を決めるだけじゃないんだね……
「棚卸」ってコンビニのイメージがあるけど、飲食店もやるの?



もちろんです!
棚卸は飲食店経営において「利益を守る最後の砦」なんです。
- 在庫の正確な把握:何が余ってるか・足りないかを明確にする
- ロスの削減:使い切れずに捨てたら、全部“赤字”
- 粗利の確認:売上 − 原価 = 本当の儲け
- 節税にも関係:決算や確定申告の在庫評価に必須



昔、おもちゃ屋でアルバイトしたことあるけど、みんなで棚の商品を全部数えたな。
でも、お店の場合はたまねぎを半分だけ使ったり、一回で使い切れない油とかはどうやって数えるの?



たとえば…開封済みの油や、半分残ったバナナはどう計算するか?って話ですが以下のようになります。
開封済み食材の棚卸ルール
方法 | 説明 |
---|---|
🔍重量で測る | 残量をgやkgで測り、購入価格から比例配分 |
🧪体積で測る | 液体はml単位で目視やスケール確認 |
✍️記録しておく | 使い始めた日・使用量をメモすれば、次回に役立つ |
食品ロスを減らす=利益を守る!





材料のムダって、そんなに経営に響くの?



響きます。
ロスが月に1万円なら、年で12万円。
しかも“見えにくい損失”なので、対策が遅れがちです。
- 先入先出(FIFO):古い在庫から使う
- 仕入れ量の最適化:人気メニューに絞って在庫を圧縮
- 残り食材の再活用:スープ・まかないなどに活かす
- ポーション調整:一人前の量を明確に



在庫管理システムの導入することで定期的なデータ分析を行い、食材の使用パターンを理解し、未来の仕入れやメニュー計画に反映させることができます。
これにより、購入と使用のバランスが取れ、食品ロスを効果的に減らすことが可能になります。



タブレットにレジアプリをインストールして使うクラウド型POSレジは一台だけでリアルタイムで在庫管理や売上予測が可能になります。


歩留まり⇔ロス率とは



ところで「歩留まり」ってなに?
なにが止まってるんだ?交通渋滞か何か?



違います。
止まってるんじゃなくて“残ってる”んです。
歩留まり(ぶどまり)とは、材料のうち実際に使える部分の割合のことです。
たとえば、キャベツ1玉(1000g)を仕入れても、
外側の葉っぱを捨てたり芯を取ったら、使えるのは800gくらいですね?
この「800 ÷ 1000 × 100 = 80%」が歩留まりになります。



なるほど!じゃあ、皮をむいても減らないジャガイモは優秀なんだね!



歩留まりが高い食材は仕入れ効率もいい。
逆に、ロスが多い食材はコストの落とし穴になります。
原価率を正しく出すには、こういう“目に見えない減少”もちゃんと考慮しないとね!



逆の概念としてロス率というものがあります。
- 歩留まり:材料から使える部分の割合(例:野菜1000g → 使える800g → 80%)
- ロス率:捨てる部分の割合(逆に20%)=ムダなコスト



なるほど!あれ!?じゃあドーナッツって真ん中の穴が空いてて食べられない・・・つまり歩留が悪いってことか!穴の分だけお金を返してほしい!!



いやいや、その“穴”はむしろ戦略的ロスです。
ドーナツの真ん中が空いてることで、「軽そう」「おしゃれ」「ヘルシー(っぽい)」ってイメージで若者に時代を超えて人気があります。
実際には原価はそのまま、単価はしっかり取れてるという…
まさに歩留まりの魔法!



ちなみに…その穴、ちゃんと“ドーナツホール”として別売りしてる店もありますので…
歩留まり100%で抜かりなし。
資本主義、恐るべし。
まとめ



原価計算は、飲食店経営の“土台”。
材料費を把握し、適正な価格で売る。
それだけで、お店の利益はグッと安定します。



でも、毎月の棚卸や在庫チェックを手作業でやるのは大変。
エクセル管理に慣れたら、次は「POSレジ」導入がオススメです。
- 売れた瞬間に在庫が減る
- リアルタイムで原価や粗利が見える
- レジ締めや会計処理が超ラク
- キャッシュレス対応でお客さんにも便利



なるほど!「原価を知る」から「原価を活かす」へ!
レジ選びも、経営の武器になるんだね!

