飲食店の業務効率化に使えるIT導入補助金|POSレジ・会計ソフト導入の注意点

甲斐承太郎

ワンオペ飲食店って、POSレジとか会計ソフトを入れた方がいいの?
補助金で安く導入できるなら、かなり助かるんだけど。

アカガネ所長

いいところに気づきましたね。
ただし、IT導入補助金系は、好きなPOSレジや会計ソフトを買って、あとから補助してもらう制度ではありません。
登録されたITツールや、IT導入支援事業者を確認して、申請の流れに沿って進める必要があります。
それに、ワンオペ飲食店で本当に大事なのは、補助金の対象になるかどうかだけではありません。
会計ミスを減らす。 売上を記録する。 キャッシュレス決済を管理する。 会計ソフトと連携する。 閉店後の経理時間を減らす。
この運用まで考えて、POSレジと会計ソフトを選ぶことが大切です。

この記事でわかること
  • ワンオペ飲食店でPOSレジ・会計ソフトが必要になる理由
  • POSレジと会計ソフトを「入口と出口」としてセットで考える方法
  • IT導入補助金系で確認したい対象ツールと、やりがちな落とし穴
シマナガ

補助金より先に、運用を決めること。
POSレジは、会計する箱じゃないんです。
売上データを作る入口。
会計ソフトも、確定申告のときだけ開くものじゃない。 日々の数字を見るための土台です。
つながらないレジと会計ソフトを選ぶと、あとで手作業が増えます。 補助金対象かどうかだけで選ばないでください。

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この記事を書いた人

こやけ企画代表:たがわひでゆき

たがわ ひでゆき

所有資格:行政書士・簿記2級
趣味:プロレス

1983年生まれ、旭川出身。
飲食店開業支援を手掛ける『こやけ企画』の代表。
長年運送業に従事しながら、キャリアチェンジを目指して3度目の挑戦で行政書士試験に合格。

脱サラを目指す方々に向けて、楽しくわかりやすく飲食店開業ノウハウを発信するブログ『脱サラ物語』を運営中。
将来、行政書士として独立開業することを目標に、日々準備を進めています。

私生活はサラリーマンとご当地レスラー「イソロク」として2足のわらじで活動中

目次

第1章|ワンオペ飲食店でPOSレジ・会計ソフトが必要になる理由

甲斐承太郎

そもそも、ワンオペ飲食店でPOSレジと会計ソフトって本当に必要なの? 最初は普通のレジとか、手書きの売上メモでも何とかならない?

アカガネ所長

最初から高機能なシステムを入れる必要はありません。 ただし、ワンオペ飲食店では、会計・売上管理・経理を後回しにすると、あとでかなり苦しくなります。
一人で営業する場合、店主がやることは調理や接客だけではありません。

営業中

  • 仕込み
  • 調理
  • 接客
  • 会計
  • 片付け

営業終了

  • レジ締め
  • 売上確認
  • 経費整理
  • 確定申告の準備

特に閉店後は疲れています。 その状態で現金売上・キャッシュレス売上・レシート・仕入れ・経費を整理するのは、かなり大変です。

作業手作業でやる場合POSレジ・会計ソフトでラクになること
会計打ち間違い・計算ミスが出やすい会計ミスを減らしやすい
売上記録ノートやExcelに転記が必要日別・商品別に売上を確認しやすい
レジ締め現金と売上の照合に時間がかかる締め作業を短縮しやすい
キャッシュレス管理入金額と売上の確認が面倒決済データを管理しやすい
経理売上や経費をあとで入力する会計ソフト連携で入力を減らせる
確定申告年末・年度末にまとめて焦る日々の数字を残しやすい

ワンオペ店で本当に怖いのは、営業が忙しい日ではありません。 営業後の作業が積み残されることです。

  • 営業中はなんとか回る
  • 閉店後にレジ締めが残る
  • 経費入力を後回しにする
  • 売上と利益が分からなくなる
  • 確定申告前にまとめて焦る
シマナガ

売上があるのに、利益が見えない。 これ、かなり危ない状態なんです。
現金は残っているように見える。
でも、仕入れ・家賃・税金・返済で少しずつ消えていく。
数字を後回しにしていると、気づいたときには手遅れになることもあります。 早めに仕組みを作っておきましょう。

甲斐承太郎

たしかに、売上が入ってきたら「儲かってる気分」になりそう。 でも、利益が分からないと怖いよね。

アカガネ所長

POSレジや会計ソフトは、単に便利だから使うものではありません。
ワンオペ店では、店主が営業に集中するために、数字を自動で残す仕組みとして考えるべきです。

ツール主な役割ワンオペ店での意味
POSレジ会計・売上記録売上データを残す入口
キャッシュレス決済現金以外の支払い対応現金管理の負担を減らす
会計ソフト帳簿・経理・確定申告数字を整理する出口
予約管理システム予約受付・顧客管理電話対応や予約漏れを減らす

第2章|POSレジは「売上データの入口」・会計ソフトは「出口」

甲斐承太郎

POSレジって、結局はお会計をするためのレジでしょ? 安くて使いやすければ、それでいいんじゃないの?

アカガネ所長

もちろん、会計のしやすさは大事です。
ただ、ワンオペ飲食店でPOSレジを見るなら、もう一歩踏み込んで考えたいところです。
POSレジは、売上データを作る入口です。
会計のたびに「どの商品が、いつ、いくら売れたか」が記録されます。

見える数字何に使えるか
日別売上平日・土日・天気による売上の違いを見る
時間帯別売上ランチ・アイドルタイム・夜営業の強さを見る
商品別売上売れ筋・死に筋メニューを確認する
客単価セット・トッピング・ドリンク追加の効果を見る
決済方法別売上現金・カード・QR決済の割合を見る
甲斐承太郎

会計ソフトって、確定申告の直前に税理士さんに渡せばいいだけじゃないの?
年に一回使うものって感じがするんだけど。

アカガネ所長

……それ、一番やりがちな使い方です。

シマナガ

確定申告の直前に1年分まとめて入力しようとすると、毎年2〜3月がかなり苦しくなります。
領収書も記憶も、時間が経つほど曖昧になりますから。
会計ソフトは、日々の売上や経費を整理して、今月の利益が残っているかを確認するための道具として使ってください。

アカガネ所長

だからこそ、POSレジと会計ソフトはセットで考えます。

  1. お客さんが会計する
  2. POSレジに売上が残る(入口)
  3. キャッシュレス決済も記録される
  4. 会計ソフトに連携する(出口)
  5. 経理時間が減る
  6. 店主が仕込み・接客・集客に時間を使える

連携しない場合

  • 売上を手入力する
  • レジ締め後に転記が必要
  • 確定申告前にまとめて処理
  • 利益が見えにくい

連携する場合

  • 売上データを取り込みやすい
  • 転記作業を減らせる
  • 月ごとの状態を把握しやすい
  • 早めに手を打てる

連携していないと、こういう流れになりがちです。

今日は疲れたから明日入力しよう

明日も忙しい

レシートと売上メモがたまる

月末にまとめて処理

何の数字だったか分からなくなる

シマナガ

経理は、ためると後が大変です。 記憶も薄れますし、領収書も行方不明になりやすい。
自動で流せるものは、最初から流せる仕組みにしておきましょう。

甲斐承太郎

入口のレジでデータを作って、出口の会計ソフトで整理する。 最初からセットで考えないとダメなんだね。

アカガネ所長

POSレジを選ぶときに、会計ソフト連携を確認しておく。 それだけで、開業後の経理作業がかなり変わります。
ワンオペ飲食店で優先したい機能はこのあたりです。

優先度機能理由
会計のしやすさ営業中に迷わないため
商品別売上管理売れ筋・利益商品の確認
会計ソフト連携経理時間を減らすため
キャッシュレス対応現金管理の負担を減らすため
メニュー変更のしやすさ日替わり・季節メニューに対応するため
在庫管理食材管理までやりたい場合
低〜中高度な顧客管理小規模店では後回しでもよい場合がある
シマナガ

最初から全機能を使おうとしなくて大丈夫です。
会計できる、売上が残る、会計ソフトにつながる、キャッシュレスに対応できる。 まずはこの4つが確認できれば十分です。
高機能なレジが良いとは限りません。 ワンオペでは、疲れているときでも迷わず使えることの方が大事です。

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第3章|IT導入補助金系で確認すべき4つのポイント

甲斐承太郎

POSレジと会計ソフトの選び方は分かった。
じゃあ、IT導入補助金を使えば安く入れられるって考えていいの?

アカガネ所長

可能性はあります。
ただし、好きなPOSレジや会計ソフトを自分で買って、あとから補助してもらえる制度ではありません。
対象になるのは、事前に登録されたITツールです。
さらに、申請するときは登録されたIT導入支援事業者と一緒に進める必要があります。
つまり、まず確認するべきなのは、
「そのツールが補助金の対象か」
「対応してくれる支援事業者がいるか」
この2つです。

落とし穴① 好きなツールを自由に買えるわけではない

アカガネ所長

登録されたITツールが対象です。
使いたいPOSレジや会計ソフトが対象になっているか、まず確認が必要です。

落とし穴② 自分だけで申請が完結しない

シマナガ

IT導入支援事業者と組んで申請する仕組みになっています。
「自分で好きなソフトを買って、あとから申請」はできません。

落とし穴③ 交付決定前に買うと対象外になる

危ない流れ


「どうせ必要だから」と先にPOSレジを契約する

あとからIT導入補助金を調べる

交付決定前の購入は対象外

全額自己負担になる

正しい順番

自分の店で何をラクにしたいか決める

必要なITツールを整理する

補助対象ツールとして登録されているか確認する

IT導入支援事業者と相談する

申請 → 採択 → 交付決定 → 発注・契約 → 実施 → 報告 → 入金

落とし穴④ 補助金後も月額費用は続く

アカガネ所長

POSレジや会計ソフトは、導入して終わりではありません。 月額料金・決済手数料・サポート費用などが続きます。

費用確認する理由
月額利用料毎月の固定費になる
決済手数料キャッシュレス売上に影響する
周辺機器費用レシートプリンター、キャッシュドロアなど
サポート費用トラブル時の対応に関係する
会計ソフト利用料POS連携後も継続費用がかかる
導入時は安く見える
↓
月額費用が続く
↓
売上が少ない月にも固定費がかかる
↓
資金繰りが苦しくなる
シマナガ

補助金は、入口の費用を助けてくれるものです。
でも、毎月の費用までは消えません。
売上が少ない月でも払い続けられるか。
そこを先に確認しておいてください。

甲斐承太郎

補助金の条件を先に確認して、順番通りに進めないとダメなんだね。

アカガネ所長

補助金は使えれば助かります。 ただし、補助金ありきで選ぶのではなく、補助金がなくても必要な仕組みかを先に考えましょう。

確認項目内容
自分の課題会計・売上管理・経理・予約・決済のどれをラクにしたいか
対象ITツール導入したいサービスが登録されているか
IT導入支援事業者そのツールを扱う支援事業者がいるか
申請タイミング交付決定前に契約・購入していないか
補助金なしの負担月額費用や運用コストを払えるか

第4章|導入前のチェックリスト

甲斐承太郎

じゃあ、実際にPOSレジや会計ソフトを選ぶ前に、何を確認すればいい?

アカガネ所長

ここで一度、整理しましょう。 順番はこうです。

  • 店の運用を決める
  • ツールを選ぶ
  • 補助金を確認する
シマナガ

補助金から探さないでください。 作業から探す。
何が面倒か、どこで時間を失っているか、何を自動化したいか。 そこから決めてください。

▼ 店の運用チェック(最初に確認)

確認項目内容
□ 何をラクにしたいか会計・売上管理・経理・予約・決済のどれか
□ 店の注文方法口頭注文・券売機・テーブル注文・モバイル注文
□ 会計方法現金中心・キャッシュレス中心・併用
□ メニュー数少ない・日替わりが多い・トッピングが多い
□ 席数・回転率会計スピードが重要か

▼ POSレジ・会計ソフト選びのチェック

確認項目内容
□ 操作画面は分かりやすいか営業中に迷わないため
□ 商品別売上を確認できるか売れ筋・死に筋を把握するため
□ キャッシュレス決済と連携できるか現金管理の負担を減らすため
□ 会計ソフトと連携できるか経理時間を減らすため
□ 月額費用・決済手数料を確認したか毎月の固定費を把握するため
□ サポート窓口の対応時間を確認したか営業中のトラブル対策
□ 銀行口座・クレカと連携できるか経費処理を軽くするため
□ スマホでも確認できるかすき間時間に数字を見られるため

▼ IT導入補助金を確認する前のチェック(最後に確認)

確認項目内容
□ 導入したいITツールが登録されているか対象外なら補助金は使えない
□ IT導入支援事業者が対応しているか自分だけでは申請できない
□ 交付決定前に契約・購入していないか先に買うと対象外になる
□ 補助金は後払いと理解しているか先にお金が入る制度ではない
□ 不採択でも導入できる資金計画か補助金ありきで計画を組まない
□ 月額費用を払い続けられるか補助金後の固定費を確認する
甲斐承太郎

やっぱり、補助金は最後なんだね。
先にレジや会計ソフトの運用を決めて、それから対象になるか確認する。

アカガネ所長

はい。その順番が安全です。
補助金を使えれば、導入時の負担を軽くできる可能性があります。 でも、ワンオペ飲食店で本当に大事なのは、毎日使い続けられる仕組みにすることです。

まとめ|補助金より先に、自分の店の運用を決める

アカガネ所長

ワンオペ飲食店では、POSレジと会計ソフトはとても重要です。
POSレジは、単に会計をする箱ではありません。
売上データを作る入口です。 会計ソフトは、確定申告前だけに使う道具ではありません。売上・経費・利益を確認するための土台です。

テーマ結論
POSレジ会計だけでなく、売上データの入口として考える
会計ソフト確定申告だけでなく、日々の数字を見るために使う
IT導入補助金登録ITツール・IT導入支援事業者の確認が必要
開業前・開業直後補助金ありきで契約・購入しない
選び方補助金対象より、自分の店の運用に合うかを見る
シマナガ

まとめると、こうです。
補助金より先に、運用を決めること。 POSレジは売上データの入口、会計ソフトは数字を見る出口。
つながらないなら、手作業が残ります。
補助金対象だけで選ばないでください。 先に決めるのは店の流れ、最後に確認するのが補助金です。

甲斐承太郎

「補助金で安く入れられるレジはどれ?」じゃなくて、 「自分の店の会計・売上管理・経理をどうラクにするか」から考えるんだね。
まずは、 会計をラクにしたいのか、 売上管理を見たいのか、 経理時間を減らしたいのか、 キャッシュレス決済を整えたいのか。
そこを書き出してから、POSレジと会計ソフトを選ぶよ。

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