山本綺羅星夜のお店でバイトしたことはあるけど……
正直、“お店ってどう回ってるの?”って聞かれたら答えられないのよね。
お酒の作り方もちゃんと学んでないし、同伴やアフターの意味も曖昧だし、新人さんが入ってきたら、何をどう教えればいいのか全然イメージできなくて…。
“夜のお店の常識” が抜けてるままオーナーなんて、ちょっと不安…。



その気持ち、すっごくわかるわ。
私だって最初は“夜の常識”なんて何ひとつ知らなかったもの。
でもね、大丈夫。
“新人教育マニュアル”っていう形に整理すると、夜のお店の仕組み・接客・お酒・トラブル対応までぜ〜んぶ一緒に理解できちゃうの。
綺羅星ちゃんと読んでくれてるあなたで、一緒に“夜のお店の基本”を組み立てていきましょ。
- 夜のお店の“基礎オペレーション”が一度で理解できる
- 失敗しない新人教育マニュアルの作り方が身につく
- 夜のお店で必ず必要になる“常識と安全知識”が手に入る



“夜のお店は仕組みで回り、仕組みはマニュアルで作れる。”
この記事を読めば、夜のお店の基礎知識・接客手順・お酒の作り方・トラブル防止・SNS指針まで“新人に教えるべき内容の8割”が理解できる。
あなたが初心者でも、この記事を読み終える頃には新人キャストを安心して迎え入れられる基盤が整います。
第1章|夜のお店の基本オペレーションを理解しよう





りんちゃん…。“夜のお店ってどう回ってるの?”って聞かれると、私ほんとに説明できないの…。
接客してると、その場のことだけで精一杯で…。



それ自然なことよ。バイトって“自分が担当してる部分”しか見えないもん。
まずはね、お店の一日を 上から順番に見える化 しちゃお。
夜のお店の基本オペレーション(全体MAP)
清掃・在庫補充・グラス準備・レジ準備・ドリンク仕込み
安全でスムーズに営業を迎える
来店対応・席案内・メニュー説明
第一印象と安心感の提供
コール受け → 調合 → 提供
テンポよく、正確な提供
会話 / 距離感 / 観察 / ドリンク提案
体験価値の中心
ラストオーダー → 延長案内 → 会計
売上づくり・トラブル防止
余韻を残す一言・安全確認
再来店率アップ
洗い物・在庫補充・ゴミ分別
明日の準備
レジ締め・日報・引継ぎ
売上管理・スタッフ連携



こう見ると、お店ってすごく“流れ”で動いてるのね。



そう。しかもガールズバーもコンカフェもスナックも
ベースになる流れは全部同じ。
違うのは雰囲気や世界観だけなの。
業態別の性格をサクッと理解
| ガールズバー | カウンター越し/動きの多さが特徴 |
| コンカフェ | 世界観とキャラ設定が命 |
| スナック | 会話中心/常連の関係性が濃い |



夜のお店の運営は“その場のノリ”ではなく、実は 決まった流れ(オペレーション) で成り立っている。
この流れを理解しておけば、新人に教える順番も、店全体の動きも自然に整理される。
業態ごとに雰囲気の違いはあっても、骨格は同じ だから応用も効く。
つまり、まず“1日の動き”を掴むことが新人教育の土台になります。
第2章|夜のお店の常識:用語・マナー・ルールを整理する



りんちゃん…正直に言うと、
“同伴”“アフター”“バック”とか、言葉は聞いたことあるけど
ちゃんと説明できる自信がないの…。
新人さんに聞かれたら、答えられる気がしない…。



それ普通だから大丈夫。
夜のお店は独特の言葉やルールが多いのよ。
まずは“押さえるべき基本”だけ整理しちゃお。
新人が最初につまづく主要用語(超基本)
| 用語 | 意味 | 注意点(コンプラ) |
|---|---|---|
| 同伴 | 営業前に食事→来店 | 18歳未満NG/過度な店外誘導はリスク |
| アフター | 営業後に飲みに行く | トラブル多発/店のルール必須 |
| 延長 | 1セットの追加 | 案内ミス=クレーム |
| バック | 歩合・インセン | 赤字リスクを理解(ドリンク偏重) |
| ボトル | 酒のキープ | 会計管理が重要 |
| チェンジ | キャスト交代 | キャストの心が折れないフォロー必須 |
| NG行為 | スキンシップなど | 法令違反につながる |



なんか…知ってるつもりだったけど、
実際には曖昧なままだったのね。



それだけじゃなくて、
“距離感”や“禁止事項”も夜のお店では超重要なの。
距離感と禁止ルール(新人マニュアルに必須)
| 分類 | 内容 | 理由 |
|---|---|---|
| 距離感の基本 | カウンター越し・手は届かせない | クレーム/誤解防止 |
| 禁止事項 | 連絡先交換・外で会う・同伴無許可 | トラブル・法令違反 |
| SNSの扱い | 個人情報NG・裏垢注意 | 炎上リスク |
| 酔わせすぎNG | 無理なドリンク推奨禁止 | 事故防止・信頼維持 |



夜のお店で起きるトラブルの多くは
“用語の理解不足”と “距離感ルールの欠落” から生まれる。
同伴・アフター・バックなどは曖昧に覚えるのではなく、
意味・メリット・リスク をセットで理解する必要がある。
第3章|新人教育マニュアルの“核”を一緒に作ろう





りんちゃん…。
新人教育って“何から書けばいいか”全然わからないのよ。
頭の中がごちゃごちゃしてて…。



安心して。
マニュアルって“型”さえ決まれば、あとはそこに内容を流し込むだけなの。
まずは“夜のお店のマニュアルに欠かせない9つの項目”から作っていきましょ。
新人教育マニュアルの基本構成(9つの柱)
| 1 | お店のコンセプト | 店の世界観・雰囲気・目指す方向 |
| 2 | 店舗ルール | 出勤・勤怠・禁止事項・風営法 |
| 3 | 接客の基本姿勢 | 距離感・挨拶・お客様の扱い |
| 4 | 会話の基本 | NGワード・話題の作り方 |
| 5 | ドリンク作成 | 作り方・注意点・量の基準 |
| 6 | トラブル対応 | 酔客・クレーム・セクハラ |
| 7 | 会計オペレーション | 延長・セット料金・税サ |
| 8 | SNSルール | 炎上対策・個人情報保護 |
| 9 | 店外活動ルール | 同伴・アフター・禁止事項 |



こうして並べると…
“新人が不安になる部分”って全部ここに入ってるね。



でしょ?
マニュアルが役に立つのは、“新人がつまずく順番に並んでいるから” なの。
ここに内容を入れていけば、もう立派な教育マニュアルになるわ。
さらに重要:文章より“視覚情報”を増やす



文字だけだと覚えにくいから、
写真・図解・動画リンク(QR)を混ぜるのがコツよ。
- ドリンク作り → 写真+動画
- 会計の流れ → 図解
- 会話例 → 箇条書き
- 禁止行為 → 太字・枠囲み



マニュアル作成の目的は
“新人が迷わず同じ行動を取れるようにする” こと。
そのためには、
・項目を分ける(構造化)
・優先度順に並べる(動線化)
・視覚情報を増やす(定着)
という三点が必須です。
第4章|新人がつまずくポイントと“教育台本”を作ろう



りんちゃん、新人さんって…実際どこで困るの?
なんとなく“会話”とか“ドリンク作り”かなって思うけど…
全部曖昧なんだよね。



そう、みんな同じところでつまずく。
だから最初から“つまずく場所”に合わせて教えると、教育がめちゃくちゃ楽になるの。
じゃあ一緒に“よくあるつまずきポイント”を見ていこ。
新人が必ずつまずく5つのポイント
| つまずきポイント | 内容 | 教育のコツ |
|---|---|---|
| ①ドリンク作り | 分量が曖昧・味がブレる | 写真・動画化/氷→酒→割り物の順 |
| ②会話の組み立て | 話題が続かない | 質問→共感→深掘りの3段階 |
| ③距離感の判断 | 近すぎる・離れすぎる | カウンター基準距離を明示 |
| ④トラブル対応 | 酔客・説教・粘着客 | “断り方の型”を用意 |
| ⑤SNS・情報管理 | 裏垢・写真投稿ミス | 投稿ルールを台本化 |



確かに…全部“なんとなく”でやってた!



だから“台本”を作るのが最強なの。
教える側も、教わる側もラクになるから。
「例えばこんな感じでね。」
【教育台本サンプル①:会話の流れ】



まずはこの3ステップだけ覚えてもらうの。
- 質問する
- 「お仕事何してるんですか?」
- 「今日はどうやってここ来たんですか?」
- 共感する
- 「そうなんですね!忙しそう…すごいです。」
- 深掘りする
- 「そのお仕事ってどんなことするんですか?」
【教育台本サンプル②:トラブル対応】



言い方じゃなくて“逃げ道を作る”のがポイント。
- 「ごめんなさい、店の決まりでそれはできないんです。」
- 「店長に確認してきますね。」(※逃げ道)
- 「少し休みましょうね。」(※クールダウン)
【教育台本サンプル③:SNS失敗を防ぐ】



新人が一番ミスしやすいのがここなのよ。
- 写真 → 他の客が写ってないか確認
- 時間 → 営業前後の迷惑時間帯NG
- 場所 → 裏口・バックヤードの写真NG
- 個人情報 → 名札・伝票・スマホ画面NG



新人教育の失敗は“抽象的な教え方”が原因。
具体的な動作や台詞を台本化すれば、新人は迷わなくなり、教育側の負担も大幅に減る。
そして台本化は接客・トラブル・ドリンク・SNSあらゆる部分に応用できる。
第5章|りんが教える“売れるキャスト”の現場スキル





ねえ、りんちゃんって…
どうしてNo.1になれたの?
何か特別な才能とか、裏ワザみたいなのがあるの?



裏ワザなんてないわよ。
でもね、“売れる子には必ず共通点がある”の。
今日はそれを“新人教育にも使えるレベル”まで分解して教えるわ。
売れるキャストに共通する3つのスキル
| スキル | 内容 | なぜ重要? |
|---|---|---|
| ①観察力 | 顔色・飲むペース・話題の食いつき | トラブル防止・満足度UP |
| ②会話のペース配分 | 盛り上げ→落ち着かせるの切り替え | 飲ませすぎ防止・長時間滞在を促す |
| ③距離感コントロール | 甘すぎず・冷たすぎず | 信頼を壊さず安定した関係を作る |



シンプルだけど…
たしかに“売れてる子”って全部できてる気がする!



そうなの。
この3つって、才能じゃなくて“習慣化”の問題なの
①観察力(新人教育に必ず入れる)



観察力は“お客さんを読む力”ね。
観察ができると、トラブルも激減するわ。
- “グラスの減り”をチェックする
- “スマホを見る回数”を観察
- “視線が泳いでないか”を見る
- “無理に飲ませない”判断をする
②会話のペース配分(売上に直結)



盛り上がりっぱなしは逆効果。
テンションは必ず“波”を作るの。
ここができる子は、売上が自然と伸びるわ。
- 盛り上げる → 話題を落ち着かせる
- ドリンク提案は“落ち着いた瞬間”に
- 長時間滞在は“波の作り方”で決まる
③距離感のコントロール(最重要)



距離感は“親しさと安全の線引き”。
ここが甘いと即トラブルよ。
…甘すぎず、冷たすぎず。
この“中庸”が一番強いの。
- カウンター越しを基本距離にする
- 触れそうな距離に寄らない
- 個人LINEは絶対交換しない(店ルール化)
- 同伴・アフターは“店の許可制”



なるほど…
これって全部“新人教育にも使える内容”なんだね!



売れるキャストのスキルは特別な才能ではなく、
観察・ペース・距離感 の三点を“安定して実行できるかどうか”に尽きる。
そしてこれらは、全キャストに共通して指導できる“再現性のある技術”だ。
新人教育に取り込めば、店舗全体の接客レベルが統一され、トラブルは減り、売上も安定する。
第6章|完成!新人教育マニュアルテンプレート





ここまで一緒に積み上げてきた内容を、そのまま使える“完成版テンプレート”にまとめていくわね。
これをコピペして、自分のお店用に書き換えれば立派な新人マニュアルになるわ。
- 店名:
- コンセプト:
- お店の雰囲気:
- 目指す接客スタイル:
出勤・勤怠
- 15分前入り
- 連絡はLINE/店長へ
- ドタキャン禁止
禁止事項
- 個人LINE・連絡先交換
- 店外デート・無許可アフター
- 裏アカに店情報を投稿
※風営法・深夜酒類の区分も明記
- 姿勢は前のめりすぎない
- 目線はやや下げて柔らかく
- カウンター越しを基本距離にする
- 無理に飲ませない
挨拶の型
- 「こんばんは、ようこそいらっしゃいました!」
会話の3ステップ
- 質問
- 共感
- 深掘り
NGワード例
- 政治・宗教・お金・店の悪口
- プライベート深掘りすぎ
基本の順番
- 氷
- 酒
- 割り物
- ステア(混ぜる)
提供のコツ
- グラスの水滴を拭く
- こぼさないよう両手で
- 注文を復唱して提供
酔客
- 「一回お水にしましょうね」
- 無理に飲ませない
説教客・粘着客
- 「店長に確認してきますね」
- (=安全に一旦離れる手)
セクハラ系
- 「店のルールでできません」
- (店ルールに責任転嫁)
- セット料金:
- 延長案内のタイミング:
- ラストオーダーの声かけ:
- 会計ミス防止のチェック:
例:延長案内テンプレ
「そろそろセットのお時間です。延長はどうされますか?」
投稿前チェック
- 他のお客様が写っていない
- 店の裏側が写っていない
- 個人情報を写さない
- バイト中の“過度な匂わせ投稿”禁止
炎上ワード禁止
具体例:店名の伏字ミス、迷惑行為動画、内輪ノリ
- 同伴は店の許可制
- アフターは“危険パターン”を共有
- 送迎はスタッフが担当
- 追跡・自宅バレ対策を指導
| お店コンセプト | 接客の軸を統一 |
| 店舗ルール | トラブル防止 |
| 接客姿勢 | 安全と安心の提供 |
| 会話 | 再現性UP |
| ドリンク | 品質の安定 |
| トラブル対応 | 店の防御力 |
| 会計 | クレーム防止 |
| SNS | 炎上防止 |
| 店外活動 | 安全確保 |



すごい…!
このテンプレ、ほぼそのまま使えるじゃない!



ここまでの内容をテンプレート化したことで、
新人教育の“迷い”はほぼなくなる。
マニュアルは『店の基準』を共有する道具 だ。
このテンプレを使えば、誰が教えても同じ水準の教育ができ、店舗運営の安定につながる。
まとめ



綺羅星ちゃん、ここまでほんとよく頑張ったわね。
夜のお店って一見“なんとなくで動いてる”ように見えるけど、
実はちゃんと仕組みがあるの。
お店の一日の流れ、夜のお店の基本用語、距離感やSNSのルール、
新人がつまずくポイント、そして売れるキャストの共通スキル。
これらを“マニュアル”という形にまとめたことで、どんなお店でも使える教育の土台ができたはずよ。



新人教育の本質は 『基準を共有できる仕組み』 を作ることにある。
本記事のテンプレートは、そのまま店舗で使用できる初期装備。
あとは店舗の特色に合わせて微調整すればよいでしょう。
- 教える側の負担が減る
- 新人の定着率が上がる
- トラブルが減る
- 店舗運営が安定する
という“再現性の高い運営”が可能になる。



りんちゃんと一緒に進めてみて、
“自分でもお店を回せる気がしてきた”って素直に思えたよ。
次は、今日つくったマニュアルを実際の接客や現場でどう活かすのか を知りたいな。
キャスト育成のコツ、売上につながる会話の作り方、チーム作りの方法も学んでみたいな…!



