はじめてのキャストマネジメント入門|ナイトビジネス運営の基本の総まとめ

山本綺羅星

お店が出来上がって、カウンターも冷蔵庫も内装もバッチリ…
じゃあ次は、いよいよ“キャストの確保”よね。
でも正直、人を雇ったことなんて一度もないし…
面接ってどうするの?教育って何教えるの?ナイトビジネスって普通の接客と違うの?
まったくの素人に、いきなり“キャスト管理”ってできるものなのかしら…不安すぎる。

りん

うん、その不安、めちゃくちゃよくわかる。
わたしも最初、何も知らずに入って、「とりあえず笑顔でいればいいんでしょ?」くらいに思ってた。
でもね、ナイトビジネスのキャストワークって、『人を売上に変える技術』なの。
そのためには、ただ「雇う」「教える」だけじゃダメ。
「ただのアルバイトを、戦力に育てる」っていうお店側の“仕組み”がぜんぶなんだよね。

人を売上に変える技術

①安心して応募できる仕掛け(=求人設計)
②続けたくなる働き方(=教育と雇用形態)
③やる気が持続する環境(=報酬と人間関係の設計)

この記事でわかること
  • キャストを“雇う・育てる・辞めさせない”までの流れがすべてわかる
  • 少人数でも運営できる!キャストが自然に動き出す仕組みがわかる
  • ガールズバー・スナック・アミューズメントバーすべてに応用できる
シマナガ

キャストワークとは、「採用・教育・雇用・SNS・シフト」の全体設計だ。
この順で、型通りに組んでいけばいい。
最初にやるべきことは「どんな子に来てほしいか」を明確にすること。

この記事を書いた人

こやけ企画代表:たがわひでゆき

たがわ ひでゆき

所有資格:行政書士・簿記2級
趣味:プロレス

1983年生まれ、旭川出身。
飲食店開業支援を手掛ける『こやけ企画』の代表。
長年運送業に従事しながら、キャリアチェンジを目指して3度目の挑戦で行政書士試験に合格。

脱サラを目指す方々に向けて、楽しくわかりやすく飲食店開業ノウハウを発信するブログ『脱サラ物語』を運営中。
将来、行政書士として独立開業することを目標に、日々準備を進めています。

私生活はサラリーマンとご当地レスラー「イソロク」として2足のわらじで活動中

目次

第1章|採用:初心者歓迎のキャスト求人術

山本綺羅星

キャストって、どうやって見つけるの?
求人サイトにお金かければ応募は来るのかしら?
でも未経験だし、何を書いたらいいかもわからないし…
そもそも“このお店で働きたい”って思ってもらえるには、どんな言葉で伝えればいいのか…
スカウトとか、SNSで集めるっていうのも聞いたけど…
法律とかトラブルとかも不安なのよね。

りん

ねえ綺羅星ちゃん、「時給高いです!」って書いただけの求人広告って、どれも似たりよったりじゃない?
実は、女の子が応募したくなる理由って、“お金”だけじゃないの。
大事なのは、「このお店なら安心して働けそう」って思わせること。
あとは最近の子は、求人サイトより InstagramのDM募集のほうが反応いいわね。
求人用サブ垢 をつくって、お店の雰囲気を出す投稿をしておくと信頼感も増すよ。

女の子が安心して応募したくなる記載例
  • 未経験でも始めやすい環境
  • 無理なノルマなし
  • 女性スタッフ常駐

なんて、安心感を言語化して見せるのが大事。

来てほしい子をイメージして、キャッチコピーを作るのもポイント
「人見知りでも大丈夫!“話す”より“聞く”のが得意な子にぴったりなカウンター接客」
って書くだけで、口下手な子でも応募しやすくなる

シマナガ

ワンポイントとして「来てほしい子」を明確する。
結論として求人の内容は、
その子に刺さる言葉で、“安心感”と“自分ゴト感”を与える文面を作りましょう。

ポイント内容例
求人媒体の使い分けポケパラ体入=ナイト経験者向け / バイトル=学生・主婦 / SNS=今どきの子に強い
刺さるワード例「ノルマなし」「罰金ゼロ」「終電上がりOK」「髪型・ネイル自由」「短期OK」「バレたくない人向け」
キャッチコピーの作り方「人見知りでも◎」「聞き上手が活かせる」「ガールズバーっぽくない雰囲気」
面接で見るポイント気配りできるか・SNSに抵抗ないか・自己評価が言えるか・聞く姿勢があるか

面接では「光るポイントを探す質問」をテンプレ化しておきましょう

求人応募を増やすコツ|“ホームページ×SNS”の二刀流で攻める

山本綺羅星

求人広告にお金をかけても、掲載期間が終わるまでに応募が来なかったら…
ほんと、時間もお金ももったいないわよね。
ていうか、最近の子ってSNS見て応募するって言うし、いまどきホームページなんて必要?

りん

そう思うよね。確かに今は、X(旧Twitter)やInstagram経由の応募も増えてるし。
でもね、SNSとホームページって、役割がまったく違うのよ。
SNSは“発見”、ホームページは“納得”と“応募後押し”。
実際、SNSでお店を知った子が、プロフィールのURLからホームページに飛んで、「なんかこのお店いいかも!」って応募するパターン、めちゃくちゃ多いのよ。

SNSとホームページの違いと連携の役割

比較項目SNS(X・Instagramなど)ホームページ(HP)
📡 発見性拡散・フォロワー経由で“偶然見つかる”検索(店名・エリア+ガールズバーなど)で“能動的に見つかる”
✍️ 情報発信のしやすさスマホで気軽に投稿・更新可能更新は少し手間/外注やテンプレが必要
💬 情報の流れ方投稿が流れていく(最新しか見られにくい)情報が固定されて蓄積される
🎨 表現力・デザイン性写真+短文がメイン写真・動画・装飾・アニメーションまで表現可能
🎯 コンセプトの伝達一言のキャッチや雰囲気を伝える世界観・料金・制服・雰囲気・出勤情報などを詳細に伝えられる
シマナガ

SNSだけでは“その場のノリ”で流れて終わる。
正解は、「SNSで発見 → HPで教育 → 応募や来店へ」
ホームページは、店の世界観・働き方・安心感を“1ページで伝える営業マン”みたいなもの。
だから、まずSNSでキャッチし、興味を持った人をホームページへ誘導する動線を作りましょう。

▶ 店の紹介・制服・Q&A・体験入店フォームを載せておくと応募率が跳ね上がる!

第2章|教育:明日から現場で使えるキャスト育成マニュアル

山本綺羅星

やっとキャストが面接に来てくれた!って思ったら…
「はい、よろしく~」だけで現場に入れていいの?
でもマニュアルなんて無いし、私が教えるって言っても、何をどこから?
ドリンクの作り方?
お客さんとの会話のしかた?
それとも笑顔の作り方から?
というか、どうやって“稼げるキャスト”に育てるの?
わたし接客のプロじゃないし、本当に教えられるのかな…。

りん

うん、それ、めっちゃわかる。
教えられるほど自信ないし、マニュアルもない…。
でもね、キャスト育成って、プロの接客を教えることじゃないの。
大事なのは、「このお店でなら頑張れそう」って思わせる最初の印象づくりと、「売上が上がるコツ」を“型”として伝えること。
特にガールズバーやコンカフェは、トーク力より聞き上手・リアクション上手・タイミングの良さのほうが武器になるの。
だから、教えるべきことはこの3つだけでOK!

新人キャスト教育の3ステップ

ステップ教える内容目的補足ポイント
① 第一印象の作り方笑顔・姿勢・あいさつ・言葉づかい「感じがいい子」と思わせて、リピートされる第一歩に「●●でお願いします」ではなく「●●お願いできますか?」など丁寧さ重視
② 接客の型会話の切り返し3パターン/おかわりの聞き方話下手でも“聞き手”で盛り上げられるようになるロールプレイで練習すると◎。会話のネタ帳も事前に用意しておく
③ ドリンク&業務の基本操作グラス・氷・お酒の扱い/伝票記入/片付けルール現場で困らない最低限のオペレーション1回で覚えられないのが普通。最初の3日はOJTで同行すると安心
シマナガ

教えるべきことは「接客の技術」ではありません。
“型”と“安心”を与えること。
第一印象で「優しそう」「ちゃんとしてそう」と思わせて、接客では「話しやすい」「ちゃんと聞いてくれる」と思わせる。
それだけで、指名もドリンクも勝手に伸びてくる。
そのために必要なのが「最初の3日間」のフォロー体制。

ロールプレイ → 実戦 → 振り返り。
この流れを作れをつくるのが大切

第3章|雇用:トラブル防止の契約管理と税務のキホン

山本綺羅星

正直に言うと…
キャストの雇用って“グレーゾーン”な印象があるのよね。
バイトってことにすればいいの?それとも業務委託?
源泉徴収って必要?確定申告の説明もいる?
なんか難しそうだし、「みんなそうしてるから」で済ませたい気持ちもあるけど…
万が一トラブルになったら怖いし、法律とかちゃんとしないとまずいのかしら。

りん

うん、それすごく大事な視点だよね。
でも安心して。ナイト業界だからって“特殊な法律”があるわけじゃないの。
ポイントはたった一つ。

「そのキャストが“社員”なのか、“個人事業主”なのか」を最初にハッキリ決めること。

シマナガ

それが決まれば、
①どんな契約書を交わすか
②税金の扱い
③トラブル対応の準備
まで全部が一本の線になります。

「うちは自由シフトだから委託でしょ?」
っていう店ほど、実態が雇用とみなされて後で訴えられることもあるから要注意!

キャストの雇用形式と契約・税務の整理表

項目アルバイト(雇用契約)業務委託(個人事業主扱い)
雇用関係あり(労働者)なし(請負/委任)
契約書の名称雇用契約書/労働条件通知書業務委託契約書
給与支払時給 or 月給(店側が源泉徴収)完全歩合・売上バック(支払調書発行)
社会保険加入義務あり(週20時間以上など)自分で国保・国年を管理
税務対応店が年末調整、源泉徴収票ありキャストが確定申告、経費計上可能
法的リスク過重労働・労基署対応の対象実態が雇用だと“偽装請負”と指摘されることも
店の管理自由度高い(時間・服装・指示が可能)指揮命令しすぎると違法になる可能性あり
シマナガ

「自由出勤」「ノルマなし」「好きな服でOK」でも、
店が細かく指示を出してるなら、それは“実質的な雇用”になります。

最初にやるべきこと
  • どちらの契約にするか決める
  • その形式に合わせた契約書を用意する
  • 給与明細 or 支払調書を出せる体制を整える

税務署は「実態」で判断してくる。
ルールを守れば、むしろ堂々とした経営ができる。

第4章|モチベーション:やる気が爆発する報酬設計とインセンティブ

山本綺羅星

とりあえず、知り合いの同業者から聞いたんだけど毎日来てくれる子と、気分でドタキャンする子の差がすごいの。
「この子やる気あるな」って思っても、すぐ辞めちゃったり、急にやる気がなくなったりするらしいの。
もっと、キャストが“自分から売上を作りたくなる”ような、仕組みとか報酬の設計ってないの?

りん

めっちゃわかる、それ。
やる気って、言葉だけじゃ続かないんだよね。
でもね、モチベーションには“仕掛け”が必要なの。

モチベーションを上げる仕掛け
  • 「やれば稼げる」が明確な報酬体系
  • 他の子と比べられるランキング型の仕掛け
  • “ありがとう”を感じられるイベントや声かけ
シマナガ

特にガールズバーやコンカフェでは、
指名制度がない分、“ドリンクバック”が生命線。
どのくらい稼げるのか?どうすれば稼げるのか?
それが可視化されるだけで、やる気が全然変わります。

キャストのやる気を引き出す3大報酬設計

仕組み内容例目的注意点
💰 歩合報酬(バック)ドリンク1杯=¥100〜¥500/ボトル=売上の10〜30%売上を意識させ、自発的接客を促す計算方法を明示して納得感を出す
🏆 ランキング制度月間売上/本指名数/ドリンク注文数ランキング掲示他キャストとの“健全な競争心”を刺激公開は強制せず、希望制にする
🎉 ボーナス&イベント誕生日特典/季節イベントでの売上インセンティブ感謝と楽しさを感じて定着率アップ常連に偏らず、全キャストが狙える設計にする
キャストのやる気をageる仕組み
  • いくら頑張れば、どれだけ稼げるかが見える
  • 周りと比べて自分の位置がわかる
  • 店から“評価されてる感”がある

これで、数字が勝手に動き出す。「売上を出せ」じゃ誰も動かん。

“報酬は金だけじゃない”。
「ありがとう」「がんばってるね」も一番強いインセンティブ。

第5章|SNS:炎上を防ぎながら営業に活かすSNS運用術

山本綺羅星

最近の女の子って、だいたいみんなSNSやってるよね。
「出勤ツイートしていいですか?」とか、「インスタにお客さんとの写真あげてもいいですか?」って聞かれるけど…
店の名前出していいの?
位置情報とか写り込みでバレない?
炎上やトラブルが怖いし、でも営業には使いたい…。
これって、どうやってルール決めればいいの?

りん

それね、わたしも昔ちょっとやらかしたことある(笑)
店名タグ付け → 看板写り込み → 元彼からバレる → 炎上未遂…みたいな。
でも、ちゃんと仕組みにすれば、SNSは超強力な“個人営業ツール”になるの。

SNSを営業ツールにする方法
  • 投稿ルールを明文化して共有すること
  • 営業に使えるテンプレ投稿を用意すること
  • 店舗アカウントと連携して“公式感”を出すこと
シマナガ

SNSは自由に見えて、実はチーム戦。
店とキャストが連携すれば、炎上リスクを抑えつつ、
売上につながる“お客さんとの接点”を生み出せます。

キャストSNS運用ルールと活用ポイント

項目内容例/ルール例目的
✅ 投稿OK内容出勤予定/イベント案内/ノンアル乾杯写真/DM予約対応来店のきっかけをつくる営業導線化
🚫 投稿NG内容店舗名・住所の明記/店外写真での顔出し/トラブル愚痴/同僚批判炎上・身バレ・人間関係トラブル防止
💡 推奨フォーマット「今日は20時からいます🫶」+#店名タグ+店ロゴだけ写る写真店舗のブランディングとキャスト営業を両立
🤝 店舗の役割店アカでRT/DM予約受付/投稿チェック&フォローキャストが発信しやすい環境を整備

SNSは、使い方次第で“客がつくか”“炎上するか”が決まる。

まずやるべきこと
  • 投稿OK/NGラインを明文化
  • 店舗アカウントとの連携を整備
  • 投稿テンプレを共有し、迷わず書けるようにする

キャストに丸投げしない。
店が“守ってくれる安心感”を出してこそ、キャストは自信を持って発信できる。

第6章|競争:売上につながるキャスト間の健全な競争環境

山本綺羅星

売上を伸ばすには、やっぱり競争って必要よね。
でも、キャスト同士が張り合いすぎてギスギスしたり、
成績が悪い子がヘコんで辞めちゃったり…
正直、“競わせ方”がわからないの。
モチベにはなるけど、空気が悪くなったら本末転倒よね?
どうすれば、前向きな競争ができるの?

りん

わかる。わたしも新人のとき、先輩キャストのランキング見て
「うわ、全然かなわないじゃん…」って凹んだもん(笑)
でもね、競争がうまく機能するかどうかは“店側の見せ方”次第。

競争がうまく機能するポイント
  • 結果だけじゃなく、努力も認める指標をつくる
  • ランキングは“希望制”で安心感を持たせる
  • 「数字が全て」にならない空気を店がつくる

競争は「自分の成長」を感じさせる仕掛けにすれば、働くこと自体が楽しくなるよ。

健全な競争心を生む設計例

項目内容例目的補足
💡 ランキングの設計月間売上/指名数/SNS反響数/新人賞など多様な軸それぞれの“得意”を活かす全員が1つ以上で上位を狙えるようにする
🌱 努力を認める指標出勤率/改善コメント/ミーティング参加/後輩サポートなど数字だけで評価しない店長が裏で見ている“縁の下”も評価軸に含める
🙆‍♀️ 任意参加の仕組みランキング参加は希望制/賞金・特典ありプレッシャーを感じない安心設計数字が苦手な子は外れてもOKにしておく
🏆 表彰スタイル月末発表/SNSで紹介/店内ボード掲示など承認されている実感と集客力につなげるご褒美は金銭だけでなく“名誉”も活用する
シマナガ

「競争」は諸刃の剣。
成功の鍵は、“選べる仕組み”と“認められる文化”にある。
数字で競う子もいれば、裏方で光る子もいる。
だからこそ、
①複数の評価軸
②選べる参加制度
③結果以外の貢献も評価を組み合わせる。
その設計ができれば、ギスギスしない売上アップは可能だ。

第7章|人間関係:キャスト同士のトラブル防止とチーム化戦略

山本綺羅星

キャストって、売上よりも“人間関係”で辞めていくって聞いたの。
実際、すごく売れる子だったのに、「雰囲気が合わないから」っていきなり辞めたり、新人がなじめなくて無断欠勤になったり…。
どうしたら、キャスト同士が“仲良く”なって、お互いを支え合うチームになってくれるの?
っていうか、店がそれにどう関われるのかもよくわかんない…。

りん

うんうん、それめちゃくちゃ大事。
ナイト業界って売上より「人間関係ストレス」で辞める子がほとんどなの。
キャスト同士の関係性って、自然に任せたら危ないけど、店側が“場とルール”を設計すれば、ちゃんと育つの。

人間関係を良くするルール
  • 安心して話せる“場”をつくる(ミーティング・連絡ノートなど)
  • 新人が孤立しない“導入フォロー”を設ける(メンター制など)
  • トラブルが起きたら“即介入”する体制を整える

特に新人は、「居場所がある」って感じられないとすぐ辞めちゃう。
“仕事の中で仲良くなる仕掛け”を作ることがコツ。

キャストの人間関係を育てる運営設計

項目内容例目的補足
🤝 仲良くなる場作り月1ミーティング/LINEグループ運用/業務ノート共有など雑談・相談できる心理的安全の場店長は“聞き役”に徹し、評価の場にしないこと
🧑‍🏫 新人フォローOJT制度(ベテラン同行)/初出勤日はスタッフ全員から挨拶初日から安心できる雰囲気づくり配属前に「この子紹介します」投稿で周知させる
🚨 トラブル即対応言い争い・いじめ・陰口が出たら即ヒアリング・分離・対話対応小さな溝を大ごとにしないための初動力店長が「中立」として入る信頼が必要
🎯 評価基準の明文化ドリンク数だけでなく“協力姿勢”や“後輩対応”も評価に加えるギスギスせずチームワークを促進公式ボードなどで「チーム貢献者」を発表するのも◎
シマナガ

人は「合う/合わない」で勝手に分かれる。
だから店が“仕組み”で仲間にする必要がある。
店が“人間関係の交通整理役”になれば、キャストは安心して働ける。
チーム化は売上だけじゃなく、定着率=利益にもつながる。

第8章|シフト:ワンオペでも回せる柔軟シフト設計術

山本綺羅星

シフトって、思ってたより大変…!
「この日いけません」「今日休みます」って当日連絡が来たり、
希望出してくれない子に何度も聞いたり、逆に“出すぎる子”がいて他の子が文句言ったり…。
こっちはワンオペでやってるのに、毎回振り回されてる感じ…。
もうどうしたらいいの?
シフト表って、どうやって作れば“ラクになる”の?

りん

それ、すっごくわかる…。
店長って「毎月のシフト調整」が一番疲れるって言うくらい大変だよね。
でもね、ちゃんとやればシフトは“自動で回り出す仕組み”にできるんだよ。

シフトの仕組み作りのポイント
  • 「希望制+出勤ルール」のハイブリッドにする
  • スマホで完結する“シフト提出フォーム”を使う
  • 想定人員とコマ割りで“穴”を見える化する

あと、急な欠勤に備えて、代打が呼べる体制を作っておくとメンタル的にもめちゃくちゃ楽になる。

キャストシフト運用の仕組み化ポイント

項目内容・例目的補足
📆 提出方式LINEフォーム/Googleフォーム/「らくしふ」などのアプリ提出忘れゼロ/集計の効率化未提出者には自動リマインド設定が効果的
📊 人数設計曜日別・時間別の“必要人数”を先に決めておく(例:金曜21時は3名必須)過不足のない配置/トラブル回避“MAX希望”ではなく“最小ライン”を基準にする
⏰ 出勤ルールの明文化「週2以上推奨」「月2回イベント参加必須」「3日前以降の欠勤は連絡必須」などキャストに“出やすい基準”を提示明文化しLINE固定や貼り紙で常時見えるようにしておく
🚨 欠勤対応代打候補のグループを事前に作成/「代われる人いますか?」投稿のテンプレ運用急な休みでも焦らず対応可能店長自身がすぐ連絡できる体制(LINEグループなど)を作ると安心
シマナガ

シフトで疲弊してる店長、多すぎる。
でも原因は“人”じゃない。
“仕組みの欠如”。

まとめ|“なんとなくの運営”から“設計された運営”へ

りん

ここまで一気に駆け抜けてきたけど、綺羅星ちゃんどうだった?
最初は「キャスト管理?何からやればいいの…」って顔してたけど、
もう今は、立派な“プロデューサー目線”になってきてるよね。
キャストワークは、ただ「人を雇って現場に立たせる」んじゃない。
①一人ひとりの女の子が、安心して入ってきて
②楽しく働いてちゃんと稼げて
③店の売上につながっていく
その流れを“設計”してあげることが、店長の役目。
ここで学んだ8つの章をベースに、あなたのお店に合った形でアレンジしていけば、キャストも売上も、自然と育っていくよ。

ここまでの章構成

第1章採用:初心者歓迎のキャスト求人術
第2章教育:現場で使えるキャスト育成マニュアル
第3章雇用:契約管理と税務の基本ルール
第4章モチベ:報酬とインセンティブの設計
第5章SNS:炎上を防ぎながら営業につなげるSNS活用術
第6章競争:健全な競争環境をつくる評価と見せ方
第7章人間関係:辞めさせないためのチームづくり
第8章シフト:ワンオペでも回せる柔軟なシフト運用術
シマナガ

キャストワークに必要なのは、センスじゃない。
必要なのは、“仕組みと判断基準”だ。
この8章は、現場で迷わず動ける“地図”になる。
今日の1歩は、まず「採用方針」を決めて、どんな子に来てほしいか、紙に書き出すことだ。
店を回すのは、設備ではなく人間の感情と仕組みです。
それをコントロールできる者が、本当の意味でこの業界を“回してる”ってことさ。

山本綺羅星

まずは「求人文のたたき台」、一緒につくってみようかな…!
次は、【採用実務】や【求人媒体別の書き方】についてもっと詳しく知りたいわ。

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