未経験から小さなバー開業へ|低リスクではじめる“ちいさな一歩”

山本綺羅星

最近、会社の帰りに行くバーの雰囲気が好きすぎてね。
“こんなお店、自分でもやってみたいな〜”って思っちゃってるんだけど……
でも、わたし……バーテンダー経験なんてゼロだし、開業って何から始めたらいいのか全然わかんないし。
そもそも“未経験でバー経営”なんて、現実的じゃないよね?

アカガネ所長

誰しも最初は“未経験”からのスタートですよ。
実はね、今人気の“小さなバー”って、未経験でも開業して成功してる人がたくさんいるんです。」
「むしろ、経験がないからこそ、固定観念にとらわれず“自分らしいバー”をつくれる強みもあるんですよ。

この記事でわかること
  • 「向いてる・向いてない」をどう見極め方法
  • 未経験でも始められる“スモールスタート”の方法
  • 小さなバーならではの魅力と工夫ポイント
シマナガ

飲食店営業許可と、必要に応じて防火管理者
それさえ取得できれば、資格や特別な免許がなくてもバーは開業可能です。」
「問題は“経験”よりも、何を準備すればいいかが見えていないこと
このページでは、それを整理します。

この記事を書いた人

こやけ企画代表:たがわひでゆき

たがわ ひでゆき

所有資格:行政書士・簿記2級
趣味:プロレス

1983年生まれ、旭川出身。
飲食店開業支援を手掛ける『こやけ企画』の代表。
長年運送業に従事しながら、キャリアチェンジを目指して3度目の挑戦で行政書士試験に合格。

脱サラを目指す方々に向けて、楽しくわかりやすく飲食店開業ノウハウを発信するブログ『脱サラ物語』を運営中。
将来、行政書士として独立開業することを目標に、日々準備を進めています。

私生活はサラリーマンとご当地レスラー「イソロク」として2足のわらじで活動中

目次

未経験でもバー開業はできる?

山本綺羅星

“未経験でも大丈夫”って言われても……実際にそういう人って、本当にいるの?

アカガネ所長

もちろんです。
たとえば、会社員を続けながら週1で副業オーナーとして始めた方や、30代後半で全くの異業種から転職した方など、未経験から開業して軌道に乗せたケースはたくさんあります。
最近は“10坪未満のこぢんまりしたバー”が主流で、人手も設備も最低限。だから知識よりも準備力熱意が問われる時代なんですよ。

シマナガ

法律的にも、バー開業に特別な国家資格は必要ありません。
必要なのは以下の2点のみです。

バー開業に最低限必要なもの(全国共通)

必須項目内容
飲食店営業許可保健所で取得。調理設備・シンクなど基準あり。
深夜酒類提供飲食店営業届出18歳未満の入店なし・0時以降営業するなら必要(警察署)
(任意)防火管理者収容人数30人以上なら必要。講習で取得可。
山本綺羅星

意外とハードル低い…!
てっきり国家資格とか、免許とかが必要だと思ってた…!

シマナガ

“未経験だからこそ”学ぶことや試すべきことは多くあります。
でもそれは、すべて“準備”で補える内容ばかりです。

アカガネ所長

つまり、あなたが“自分のお店を持ちたい”という気持ちを持っていれば、
未経験であること自体は問題ではありません。
問題なのは、“動き出さないこと”です。

まずはどこから手をつければいい?

山本綺羅星

なるほど……“できる”ってわかったけど、じゃあ実際、何から始めればいいの?
物件?それともお金の準備?

アカガネ所長

焦らなくて大丈夫ですよ。
まずは“全体の流れ”を把握して、あなたが今どこにいるかを見極めることが大切です。

シマナガ

バー開業までの流れは、おおまかに以下のステップに分かれます。
必要に応じて、各セクションで詳しい記事もご案内します。

STEP
理想のバーをイメージする【コンセプト設計】
  • 自分の強み・趣味・こだわりからコンセプトを考える
  • ターゲット層や店の雰囲気、どんなお客さんに来てほしいかを明確に

「開業の第一歩は、あなたらしい“テーマ”を見つけることです。

STEP
事業計画を立てる
  • 初期投資・売上・経費・損益分岐点を可視化
  • 廃業しないためのリスク管理にもつながる

▶ 儲けの仕組みから学ぶ → 小さなバーでも年収1000万円?1人経営のリアルと儲けの仕組み

STEP
物件探し|立地と規模を決める
  • 居抜き物件 or スケルトン?
  • 10坪前後が人気(コスト・人員・家賃のバランス)

▶ 詳しくはこちら → 小さなバーを開業するには?10坪モデルで費用と内訳のリアルを公開!

STEP
必要な資金を見積もる
  • 物件取得費、内装、厨房機器、運転資金 etc
  • 居抜きなら約680万〜、スケルトンなら1000万超も
STEP
必要な設備・備品をそろえる
  • 製氷機、冷蔵庫、グラス類、シェーカーなど
  • 中古・リースの活用で費用削減も可能

▶ 詳しくはこちら → 小さなバーの開業設備まとめ|10坪でやるなら必須のアイテムを解説

STEP
許可・届け出
  • 保健所(飲食店営業許可)
  • 警察署(深夜酒類提供飲食店営業届)
  • 消防署(防火管理者選任届)

場合によっては風営法許可が必要になる可能性があります。
無許可で営業を続けて摘発されないように注意が必要
▶ 詳しくはこちら →条文から読む風営法|おさえておくべき法律の基本と許可の仕組み

行動に移すための3ステップ

山本綺羅星

……なんとなく“自分にもできるかも”って気がしてきた。
でも、やっぱり最初の一歩って、なかなか踏み出せないよね……。

アカガネ所長

では最後に、今日からできる3つの小さなステップをご紹介しましょう。

STEP
理想のバーを紙に書き出す
  • どんな雰囲気?
  • どんなお客さんに来てほしい?
  • どんなお酒を出す?

「言葉にすることで、夢が“計画”に変わります。」

STEP
実際のバーを観察しに行く
  • 近所の小さなバーに入ってみる
  • 店のつくり、BGM、価格帯、接客をチェック

「リアルなお店を見ると、やるべきことが見えてきます。」

STEP
資金計算をしてみる
  • 家賃はいくら?
  • 初期費用はいくら必要?
  • 自己資金はどれくらい用意できそう?

「なんとなくの不安」は、数字にするとスッキリします。

シマナガ

最初の一歩は、行動ではなく“整理”からでも構いません。
“やるならどのタイプが合ってるか”から考えるのもおすすめです。

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小さなバーの売上は「席数×客単価×回転数」で決まる

山本綺羅星

ねえアカガネ所長……
小さなバーって、やっぱり席が少ないじゃない?
10坪くらいだと、せいぜい10席くらいでしょ。
そんな席数で、本当にやっていけるのかな……。

アカガネ所長

その不安、すごく普通です。
でもね、小さなバーの売上は
「雰囲気」や「勘」じゃなくて、式で考えると一気に見えてきますよ。

シマナガ

バーの売上は、基本的に次の式で分解できます。
売上 = 客単価 × 席数 × 回転数(来客数) × 営業日数
まずは、この考え方を押さえましょう。

10坪・10席バーの現実的な売上モデル

10坪・カウンター中心・10席を想定します。

  • 席数:10席
  • 客単価:4,000円(※3,000〜6,000円の中間)
  • 回転数:1.0回
  • 営業日数:25日

この場合の月商は、

10席 × 4,000円 × 1.0回転 × 25日 = 1,000,000円

山本綺羅星

あ……
満席じゃなくても、月100万円はいく計算なんだ。

アカガネ所長

そうです。
しかも、ここからが「小さなバー経営の本番」。
席数は簡単に増やせませんが、客単価回転数は、少しの工夫で調整できます。

「ほんの少し」で売上はこう変わる

① 客単価を+500円できた場合

  • 席数:10席
  • 客単価:4,500円
  • 回転数:1.0回(10人)
  • 営業日数:25日
  • → 月商:1,125,000円

たった500円の差でも、月で見ると
12万5千円の差になります。

② 回転数を1.2回にできた場合

  • 席数:10席
  • 客単価:4,000円
  • 回転数:1.2回(12人)
  • 営業日数:25日
  • → 月商:1,200,000円

1月に1日2人多く来客があると
20万円の差になります。

シマナガ

重要なのは、「毎日満席」を前提にしないことです。
小さなバーは席数が限られる
その代わり、客単価と回転数を設計で補える。
この構造を理解しているかどうかで、経営の安定性は大きく変わります。

山本綺羅星

なるほど……
「今日はお客さん少なかったな」って落ち込むより、
月で見て黒字かどうかを見るほうが大事なんだね。

アカガネ所長

その通りです。
小さなバーは固定費を抑え数字を分解して考えれば
10席でも、十分に成立するビジネスです。

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小さなバーで、実際に「手元に残るお金」はどれくらい?

山本綺羅星

ねえ……
月100万円くらい売上が立つのは分かったんだけどさ。
正直そこが一番知りたいんだよね。
実際に、いくらくらい手元に残るの?
売上=収入ってわけじゃないんでしょ?

アカガネ所長

そこ、みんな一番モヤっとするところですね。
売上の話だけ聞くと「いけそう!」って思うけど、経費が見えないと判断できない。
なのでここでは、難しい経営論は抜きにして、小さなバーのお金の流れを一度まるっと整理しましょう。

月商100万円のとき、お金はどう分かれる?

項目目安補足
月商1,000,000円席数×客単価×回転数の結果
原価(ドリンク・フード)約300,000円原価率30%以内が目安
固定費・その他経費約350,000円家賃・水光熱・通信・雑費など
経費合計約650,000円原価+固定費
手元に残るお金(税引前)約350,000円ワンオペの実感ライン
小さなバー(10坪・10席)お金の流れ早見テーブル
シマナガ

初心者がまず覚えるべきなのは、「原価率は3割以内」という目安です。
バーはドリンク中心のため、
・原価が低い
・廃棄が少ない
・数字が読みやすい
という特徴があります。
そのため、月商100万円なら原価は30万円前後に収めやすい業態です。

アカガネ所長

ここで大事なのは、「いくら売るか」よりも「どこまで使っていいか」が先に決まること。
小さなバーは、
・原価を使いすぎない
・固定費を増やさない

この2つを守るだけで、
売上がそのまま生活に直結しやすいんです。

シマナガ

小さなバーでは、
月商100万円でも
50万円前後が手元に残る設計が可能です。
重要なのは、高い売上を狙うことではなく、原価率と経費を最初から決めておくこと。

なぜ小さなバーは「ワンオペ」でも成立するのか?

山本綺羅星

でもさ……
正直ここが一番不思議なんだけど。
10坪のお店を本当に1人で回せるの?
忙しい日とか、絶対パンクしそうな気がするんだけど……。

アカガネ所長

その感覚、すごく普通です。
多くの人が「飲食店=人手が必要」と思い込んでいます。
でも小さなバーの場合、
そもそも人件費を前提にしない設計ができるんです。
まずは、
「人件費がある場合」と「ワンオペの場合」の違いを
一度、整理してみましょう。

人件費がある店/ない店の違い

項目スタッフありワンオペ
スタッフ人数1人以上0人
人件費(月)約20〜30万円0円
シフト管理必要不要
急な欠勤対応必要不要
教育・引き継ぎ必要不要
利益への影響最小
シマナガ

飲食店経営において、
人件費は最もコントロールが難しい変動費です。
・売上が下がっても簡単には減らせない
・採用・教育コストがかかる
・トラブルのリスクが常にある
ワンオペの場合、これらが最初から存在しません

アカガネ所長

ここが大事なポイントです。
ワンオペというのは、「無理をする働き方」ではなく、
人を雇わなくても回る設計を先に作ること
小さなバーは、
・メニュー数が少ない
・調理工程がシンプル
・接客と提供が同時にできる
という特徴があるので、業態としてワンオペと相性がいいんですね。

ワンオペが成立する3つの理由

①メニューがシンプル

  • ドリンク中心
  • 仕込みが少ない
  • 提供スピードが早い

→ 厨房に張り付く必要がない。

②ピークが読みやすい

  • 食事業態ほど一気に注文が集中しない
  • 来店が時間帯に分散しやすい

→ 1人でも対応できる。

③人件費が利益を圧迫しない

  • 月商100万円
  • 利益率25%

このモデルは、人件費ゼロだから成立しています。

シマナガ

小さなバーは
「人を雇わない前提」で設計できる、数少ない飲食業態です。
ワンオペは節約ではなく、
利益構造そのものです。

小さなバーの魅力と落とし穴|成功の鍵は“設計”と“ツール選び”

山本綺羅星

でも、いろんなバーを見てきたけど……
小さなバーって、お客さんがまばらなことが多いし、大手のバーは広くてスタッフも何人もいてにぎやか。
こんな小さいお店でも、本当にやっていけるのかな…?

アカガネ所長

わかります、その不安。
確かに“大きなお店=安心”って感じますよね。
でも実際には、小さなバーだからこそ利益が出しやすいんですよ。
コストが少なくて済むぶん、少ない来客数でも十分に黒字化できる構造です。
しかも最近では、“おひとり経営”をサポートしてくれる強い味方(ツール)もたくさんあるんです。

小さなバーの「不安」と「解決策」マッピング

課題・不安解決策
お客さんが少なくて利益が出るか不安ワンオペ経営に特化
固定費が少ないため、少数客でも黒字化可能
スペースが狭いので効率的な営業が不安動線を考慮した什器配置コンパクト厨房で作業効率を最大化
無駄な仕入れ・廃棄が発生しないか心配小ロット対応の業者や冷凍食品・真空パック食材でロスを最小限に
接客・会計・売上管理など1人で対応できるかPOSレジ+キャッシュレス決済で会計を簡単に
→ SNSやHPも自動連携可能
集客が大変そうSNS・Google連携のホームページUber Eats登録で集客チャネル拡張
シマナガ

小さなバーは、確かに“人と空間”に限りがありますが、それゆえに無駄のない経営設計が可能です。
設計とツールを味方につければ、大型店舗よりも柔軟で高収益な運営が実現できます。
リスクを抑えつつ、自分らしいお店を始めたい方には、むしろ最適なスタート地点です。

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副業から始めるという選択肢も

山本綺羅星

でも正直、いきなりお店を持つって、やっぱりハードル高いよね…。
自己資金もまだそんなにないし…。

アカガネ所長

そんなあなたにぴったりなのが、“副業から始めるバー経営”です。
実は最近、会社員を続けながら週1オーナーとしてバー経営を試せる“シェアバー”が注目されているんですよ。

シマナガ

シェアバーとは、1つの店舗を曜日ごとにオーナーで分け合って運営するシステムです。
例えば、あなたは“毎週金曜日だけ自分のお店”を開ける、という形が可能です。

副業スタートのメリット

メリット内容
初期費用が抑えられる通常の開業に比べて10分の1以下で始められるケースも
本業と両立しやすい営業日は週1〜2日からOK。スケジュールも自由に設定可
経営の練習ができる接客・仕入れ・利益管理など、実際の経営感覚を身につけられる
顧客&人脈が作れる開業前に“ファン”や“常連”を増やしておくことができる
テストマーケティングになる自分のコンセプトが通用するか“試す場”として活用可能
アカガネ所長

実際に札幌や函館では、月額5万円前後で営業できるシェアバーも存在しています。
“資金がたまるまでの練習”としても、“そのまま副業継続”としても優秀なモデルですね。

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山本綺羅星

なるほど……いきなり自分のお店じゃなくても、“試せる場所”があるって心強いね!
しかも副業として本業と両立できるなんて…なんか現実味出てきた!

まとめ

アカガネ所長

まとめます。

ポイント内容
小さなバーの利点家賃が安い、ワンオペ可能、利益を出しやすい
小さいがゆえの工夫導線・設備の最適化/無駄のないメニュー設計
向いてる人の特徴人が好き・柔軟・夜型生活OKなどいろいろなパターンあり
スタートの選択肢シェアバーや副業から始めるスモールスタートが超現実的
神ツールで補える弱点POSレジ/キャッシュレス決済/Uber Eats/光回線などを駆使
シマナガ

要するに、“向いてないかも”と感じた時点で計画を立てずに諦めるのではなく、
最小のリスクで試す選択肢があるということです。
スタートの形が柔軟な分、小さなバーは再現性も高く、未経験者にとっても可能性は広がっています。

山本綺羅星

なるほど…“私にもできるかも”って、ちょっと思えたかも。
じゃあ次は…実際にどれくらいお金がかかるのか、数字でシミュレーションしてみたくなってきた!

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