
ナイトビジネスって…開業資金、めっちゃ大事でしょ?
でもさ、「ガールズバーは融資が通らない」「水商売は相手にされない」とか、よく聞くんだけど…。
実際のところ、ガールズバーとかコンカフェとか、小さなバーとか…
どの業態なら、創業融資って通るの? 本当に無理ゲーなの?



確かに「夜の商売=融資NG」ってイメージは強いけどそんなことありません。
重要なのは、どこで借りるか…よりも、どう伝えるか。
そして、ガールズバーやコンカフェみたいに「飲食店としての形態を保ってる業態」なら、ちゃんと準備すれば創業融資の対象になるんだ。
- ナイトビジネスでも創業融資が通る業態とその条件
- 審査に通るための創業計画書の書き方と準備方法
- 融資が通らなかった場合の資金調達の代替手段



事実として、日本政策金融公庫では
・風俗営業ではないこと
・返済能力があること
・継続可能な事業計画であること
を満たせば、ナイトビジネスでも融資は可能です。
第1章|ナイトビジネスに創業融資は下りるのか?





そもそも、創業融資って誰でも受けられるものなの?
ナイトビジネスって、風俗じゃないって言っても、やっぱり「夜の店」ってだけでダメなんじゃ…?



創業融資っていうのは、開業前〜開業直後の人が使える“はじめの資金調達手段”です。
どこから借りるかで全然対応が違います。
ナイトビジネスの場合、頼りにできるのは日本政策金融公庫(政策金融公庫)ですね。
日本政策金融公庫(政府系)
信用保証協会付き融資(民間銀行+保証)



また、信用保証協会付き融資については、“公序良俗に反するおそれのある業態”は保証の対象外と明記されています。
このため、実質的にナイトビジネスの多くは、保証協会ルートでは門前払いになります。



なので現実的なルートは、「日本政策金融公庫 一択」と思っていいでしょう。
ただし、通すためには工夫が必要になります。
たとえばガールズバーでも──
- カウンター越しの接客だけ
- 相席・接待なし
- 深夜営業は届け出をして合法的に運営



このような「健全な営業形態」であることを、図面や制服の写真付きで説明する必要があります。
つまり「これは夜の飲食店です」って、ちゃんと“伝える”力が試されます。
第2章|業態別・融資の通りやすさ比較



でも、ナイトビジネスっていっても、いろんなタイプがあるでしょ?
スナックとかバーとか、ガールズバー、コンカフェとか…
どの業態が一番通りやすいの?逆に通りにくいのは?



業態によって、融資の通りやすさには明確な差があります。
ざっくり言うと、こんな感じです。
業態 | 融資の通りやすさ | ポイント |
---|---|---|
小さなバー | ◎ 比較的通りやすい | 飲食店として一般的。経験と自己資金があれば有利 |
コンカフェ | ◯ 通るが説明が必要 | 喫茶業扱い。テーマ性や継続性に関する説得力が必要 |
ガールズバー | △ ギリ通る可能性あり | 風俗営業に該当しないかが審査で厳しく見られる |
スナック | ◯ 通るケースも多い | 社交業として公式に公庫の対象。ただし営業実態に注意 |
キャバクラ等 | × 原則不可 | 接待を伴う風俗営業のため、公的融資の対象外 |



日本政策金融公庫では、「飲食店営業」の一種として、スナック・バー・健全なコンカフェ等を創業融資の対象業種として明記しています。
ただし、審査では「接待の有無」「営業時間」「店内構造」がチェックされます。
実態が「接待あり」と判断されれば、書類上が飲食店でも融資は否決されます。
- 女性スタッフがカウンターから出て客の隣に座ってる
- 同席時間が長すぎて“実質キャバクラ化”してる
- 店の図面上、カウンターじゃなくてボックス席がメイン



ふむふむ…なるほどね…。
ガールズバーやコンカフェは、実態がグレーだと落とされるリスクがあるってことね。
逆に、ちゃんと線引きして説明すれば通ることもある…ってわけか。



その通りです。
つまり、「業態の名前」じゃなくて、中身と伝え方次第で未来は変わるってことです。
第3章|融資に必要な書類と準備のポイント



じゃあ実際に融資を申し込むときって、どんな書類が必要になるの?
なんかいっぱいありそうで…ちょっと不安。



うん、確かに一気に見ると「多っ!」ってなるかもだけど、
事前に準備しておけば大丈夫です。
以下が基本セットです。
融資に必要な書類
書類名 | 内容とポイント |
---|---|
借入申込書 | 日本政策金融公庫の指定フォーマットに沿って記入 |
創業計画書 | 最重要。事業の内容・売上計画・返済計画などを記載 |
見積書 | 設備費・内装費などの根拠として添付(複数あると◎) |
賃貸契約書 | 店舗の契約書または予約証明書。未契約なら候補物件の資料 |
預金通帳コピー | 直近6ヶ月分。自己資金の証明に必須 |
本人確認書類 | 運転免許証やマイナンバーカードなど |
許認可証の写し | 飲食店営業許可、深夜酒類提供届など。申請中でもOK |
法人登記簿謄本 | 法人の場合のみ提出(個人事業主は不要) |



特に重要なのは、創業計画書・預金通帳・見積書の3点です。
創業計画書が不明確だったり、自己資金が不足している場合は、審査通過率が大きく下がります。
また、見積書や賃貸契約書は「事業の具体性」を裏付ける資料です。
提出前に必ず内容を精査してください。



注意点として公庫の担当者は、書類だけじゃなくて、“本人の理解度”も見てます。
だから、提出した書類の内容は自分の口で説明できるようにしておくことが重要です。
「この書類は経費内訳の証拠です」「この金額の根拠はこの見積書です」って、きちんと答えられるようにしておきましょう。



なるほど〜、ただ出せばいいんじゃなくて、“説明できる状態”で出すのが大事ってことね。



あと、創業計画書以外にも、
・メニュー案
・店舗のレイアウト図
・チラシやロゴの試作品
とかも“補足資料”として出せば「やる気・本気度」が伝わります。
第4章|審査に通る創業計画書の作り方



結局のところ…創業融資が通るかどうかって、やっぱり「創業計画書」がキモってことだよね?
どう書けば「この人になら貸してもいいかな」って思ってもらえるの?



まさにそこです。
創業計画書って、ただの書類じゃなくて、「あなたがどれだけ本気で、準備してて、返せるかを証明するプレゼン資料」です。
とくにナイトビジネスは、金融機関から見ると「未知数なジャンル」だからこそ、数字と構成でしっかり説得する必要があります。



日本政策金融公庫の審査で重視される要素は、主に以下の3つです。
- 自己資金:最低でも総資金の1割以上、理想は2〜3割
- 経験:飲食・接客・経営のいずれかの実務経験
- 計画の妥当性:収支・返済の見通しが数字で論理的に説明できること
- 席数 × 回転数 × 客単価で根拠ある売上試算
- 曜日別・季節ごとの変動も考慮
- 「月商〇万円で損益分岐点突破」「黒字確保は月〇万円」など損益の見える化
- 家賃、人件費、仕入れ、光熱費などを現実的に見積もる
- そこから返済可能な営業利益が出るように設計
- 元利返済の月額シミュレーションを提示(例:返済月額8万円、営業利益20万円)
- 貯金の経緯を説明(通帳の履歴が「見せ金」ではないことを示す)
- 親からの借入は契約書を添付し、「返済前提の借入である」と明記
- 自己資金の比率と調達手段(例:全体1,000万中300万を自己資金)
- 接客・飲食・経営に関する過去の実績
- 資格(食品衛生責任者など)、研修、修行先の情報
- 「未経験ならその分、誰に教わってるか」を明確に
- コンセプトの独自性(例:音楽バー、地域密着型、アニメコンカフェなど)
- SNS戦略、口コミ獲得方法、プレオープンイベント計画など
- 地元企業や観光客をターゲットにした販促戦略
- 風営法との線引き(接待なし、営業時間、席配置)
- 脱税や反社排除の姿勢(POSレジ導入、士業と連携)
- スタッフ教育や深夜送迎、近隣配慮への対応策



えーっと…要するに、「数字と根拠で固められた説得力のある企画書」って感じか。
想像より、ちゃんと“論理”が必要なんだね。



勢いと夢だけじゃ融資は通らない。
でも逆に、ちゃんと数字で語れるようになれば、“夜の店”でも通る時代ですよ。



すべての計画のベースは、事業計画書です。
「創業計画書は、“数字で証明されたあなたの未来図”である」と理解してください。
第5章|融資がダメだった場合の代替資金調達法



でもさ…正直、万が一「融資ダメです」って言われたらどうしよう。
それでも開業したい人って、どうやって資金集めるの?



公庫の融資が通らなかったからといって、即・夢終了ってわけではあるなせん。
「選択肢は、まだある」ってことを覚えておいてください。
以下に、ナイトビジネスでも活用できる代替手段をまとめます。
創業融資以外の代替案
自己資金の積み増し・開業規模の見直し
- 再チャレンジに向けて貯蓄期間を延ばす
- 内装や設備投資を見直して規模をスリム化
- 居抜き物件や中古設備の活用で大幅節約も可能
親族・知人からの借入
- 信頼関係があるなら低利・無利で融資してもらえることも
- 必ず「借用書」を交わしてトラブル回避
- 公庫にも正直に「親族から借りた」と伝えた方が信頼されるケースも
クラウドファンディング
- コンセプトに共感してくれる支援者から開業資金を集める
- 支援の見返りとしてチケットや名前掲載などの“リターン”を用意
- SNSと連動すれば、開店前から宣伝にもつながる
- 成功にはストーリー性と発信力が必要
ビジネスローン(ノンバンク系)
- 保証人不要・審査が柔軟なローンも存在
- ただし金利が高く(年10%以上)、借入額が小さい傾向あり
- つなぎ資金としての短期利用なら検討余地あり
小規模事業者持続化補助金などの公的支援
- 条件に合えば販促費や設備費の一部を補助
- 飲食店向けに採択されるケースも多い
- 注意:補助金は後払い(立て替え)なので資金繰りに注意



事業って、最初から“満額融資”でドーンと始めるのが正解とは限らない。
むしろ、小さく始めて、実績で信用を積み上げていくって戦略も、ナイト業態ではめっちゃ効果的なんだよ。



なるほど…。
夢を形にするには、「一発勝負」より「しぶとく粘る」方が近道ってことね。
第6章|ナイト業態特有の注意点(許可・届出・地域対応)





よし、資金も集まりそうだし、いざ開業…って思ったけど、
そういえば夜の店って、なんか届け出とか許可とか面倒なんじゃないの?



そう!そこ、意外と見落としがちだけど、
ナイトビジネスには“昼の飲食店にはないルール”があるんだ。
主な許可・届出と管轄機関
手続き名 | 内容 | 届出先 |
---|---|---|
飲食店営業許可 | 飲食物提供に必要。内装工事前に申請し、検査あり | 保健所 |
深夜酒類提供飲食店営業届出 | 深夜0時以降も酒類を出すなら必要 | 警察署(生活安全課) |
食品衛生責任者の設置 | 資格取得が必須(1日講習) | 保健所 |
開業届(個人 or 法人) | 税務上の事業開始申告 | 税務署・都税事務所 |
風俗営業許可(必要な場合) | 接待・相席などを行う場合のみ必要 | 警察署 |
地域対応・営業マナーの重要性



夜の店ってだけで、地域の目はちょっと厳しくなりがちです。
だからこそ、開業前から「信頼される店づくり」を始めることが大切なのです。
- 近隣住民・店舗への挨拶まわり(開業前に「深夜も静かにやります」って伝える)
- ゴミ出しや店頭掃除など、地道な印象アップ
- 客引き・路上勧誘はトラブルの元、絶対NG



うん…確かに夜ってだけで偏見もあるもんね…。
でも、地域とうまくやれたら、逆に「応援される店」になれるかも!
スタッフとお客様の安全管理
- 深夜の退勤時は送迎やタクシー代支給などの配慮を
- 酔客対応やトラブル回避策を事前にマニュアル化
- 警察や近隣交番と“顔がつながる関係”を築いておくと安心



ナイトビジネスは「自由な商売」ではなく、法と地域に支えられた許された営業です。
その許可を維持し続ける努力が、繁盛店への第一歩となります。
まとめ



ナイトビジネスの資金調達って、最初は「ハードル高そう」って感じるかもしれないけど、
実はね、融資を断られるかどうかは──
- 小さなバーは、一般飲食業として融資対象。
- ガールズバーやコンカフェも、営業実態が健全なら通る可能性あり。
- 創業計画書は「売上」「経費」「返済計画」を数字で語るもの。
- 書類と一緒に「この人になら貸して大丈夫」と思わせる熱意と誠実さが重要。



審査は“信用のゲーム”です。
信用を生むのは、誠実な計画と、合理的な数字。
創業計画書は、それを伝えるツールです。
「どこで借りるか」よりも「どう伝えるか」。
この一点に尽きます。



…なんだか、ちょっと勇気出てきたかも。
じゃあまずは、「伝わる事業計画書」を作るところから始めよっかな。
売上の計算、経費の内訳、キャッシュフローもちゃんと見えるようにして──
“この人なら返せる”って思わせられるように!

