10坪くらいの小さな飲食店を開業したいけど、初期費用や運営のコツがわからない…。
ワンオペで切り盛りするのって実際どうなんだろう?
10坪の飲食店は初期費用を抑えられ、ワンオペ運営も可能なため、脱サラ初心者に最適な選択肢です。
本記事では、10坪の飲食店開業に必要な費用や運営のポイントを解説します!
- 10坪の飲食店開業に必要な費用と準備項目
- ワンオペ運営を成功させるためのレイアウトやテクノロジー活用法
- 少ないスペースで最大の売上を目指すための工夫
10坪飲食店のワンオペ運営は、適切な戦略と効率的な管理によって、非常に魅力的かつ収益性の高いビジネスモデルになり得ます。
限られたスペースとリソースを最大限に活用し、顧客に印象深い体験を提供することが、成功の鍵です。
10坪飲食店の魅力と利点
ボクは大きく稼いだり、大きなお店を開くよりも自分のペースでお客さんと時間を共有するようなお店を開きたいんだ!
10坪程度の飲食店は、コンパクトながら多くのメリットを持っています。
小さな飲食店のメリット
- 小さいリスクで始められる
- 小規模での経営は、失敗した場合でも再チャレンジしやすく
- リスクが小さい。初期の軌道修正も容易です。
- 開業資金が少ない
- 小規模な店舗では、資金計画が立てやすく、低コストで開業できます。特に、居抜き物件を利用すると、さらにコストを抑えられます。
- ワンオペ営業も可能
- 「ワンオペ営業」が可能で、人件費の削減や、質の高いサービスの提供が可能です。
- 売上が安定してきたらバイトを雇って少人数のスタッフでの運営も可能です。
- ランニングコストの軽減
- 小さい飲食店では家賃や光熱費、人件費、食材費などのランニングコストが低く
- 経営が安定するまでの財政的な負担が軽減されます。
- 顧客との距離が近い
- 小さい店舗では、顧客とのコミュニケーションが取りやすく、常連客を増やしやすい。
- 口コミでの評判も広がりやすくなります。
10坪の飲食店は、限られたスペースを最大限活用することで、収益性の高いビジネスモデルになり得ます。
開業資金はいくら必要?【札幌版】
実際に10坪の飲食店を開業するにはどれくらいの費用がかかるの?
札幌市内の居抜き物件を例に挙げると、総額約1,000万円前後が目安です。
ただし、物件や設備の状況によって変動します。
すすきの中心部の居抜き物件(10.29坪)の場合
賃料:16万3,000円(+管理費等 2万600円)※造作譲渡料無料
面積:34.02m² (10.29坪)
住所:すすきの中心部(豊水すすきの駅徒歩4分程度)
階/階建:6階/8階
駐車場:なし
備考:貸室毎に様々なコンセプト仕上げになっているリース物件で、厨房機器も基本のものは設置済みです。人気の料理可物件です!早い者勝ち
こちらのスクリプトを使用して計算してみましょう。
飲食店開業に必要な主な費用
- 物件取得費:159万8,900円
(内訳)
前家賃:18万3,600円
敷金:0円
礼金:0円
仲介手数料:17万9,300円
保証金:123万6,000円
その他費用:0円 - 外装工事費: 298,700円
内装工事費: 2,678,000円 - 厨房設備費: 576,800円
- 什器備品費: 1,924,000円
- 運転資金: 2,486,500円
予測月間売上高:1,836,000円=売上目安として家賃の10%×30日+仕入れ代(予測月間売上高×原価率)
+水道光熱費(予測月間売上高の5%)+家賃+通信費+広告費(それぞれ1万円)×3ヶ月+空家賃2ヶ月分 - 総額:約956.2万円
札幌市すすきので10坪程度の居抜き物件で
総額約956.2万円になりました。
もちろん、概算でありますのであくまで目安です。
北海道の場合は礼金や敷金を取らないと慣習があるため物件取得費はかなり抑えられます。
スケルトン物件だともう少しかかるかな?
厨房設備費は以下の記事を参考にしています。
ワンオペで効率よく回す仕組みとは
10坪飲食店の運営をワンオペで成功させるには、以下のポイントが重要です。
セルフレジや発券機の導入もおすすめです。これにより人手不足を解消し、運営効率が大幅に向上します。
飲食店が目標にすべき一日の売上平均金額とは
飲食店が目標にすべき1日の売上平均金額は、家賃の10%に合わせるという方法があります。
つまり、月間家賃を20万円とした場合、月間売上は200万円となり、1日あたりの売上目標は約6.7万円になります。
この方法だと、家賃の負担が売上の適正な割合を占め、安定した経営が見込めます。
年間売上1,000万円から2,000万円を目指す個人経営の飲食店の場合、家賃が売上の10%を占めるとすると、それに合わせて売上目標を設定することが大切です。
たとえば、年間売上が1,200万円の場合、月々の家賃は最大12万円が理想的です。
売上高を坪数、坪当たり席数、回転率、客単価などに分解して計算することで、より具体的な運営計画が立てられます。
これは覚えてるぞ!
予測売上高の解説はコチラ です!
売上を最大化する秘訣
客単価を上げるか、回転率を上げるか、どちらの戦略を選ぶかを明確にしましょう。
それに応じたオペレーションを計画する必要があります。
客単価を上げるための施策
売上高=客単価×席数×回転率を基本にすると
席数の限界がある小規模店が売上を確保するには回転率か客単価を上げる必要があります。
まずは客単価を上げる施策についても考えていきましょう。
メニューを絞り込みをしているのでこれ以上料理を増やすのは得策ではありません。
ここではサイドメニューと配置が重要点になります。
客単価を上げるテクニック
1.メニュー戦略
- サイドメニューを強化する
メインメニューに追加しやすいデザートやドリンクを充実させ、注文率を上げる。 - セットメニューを導入する
メイン料理にドリンクやデザートを組み合わせたお得なセットを提案。 - 限定メニューを提供する
季節や時間帯限定の商品を追加し、特別感を演出して注文を促す。
2.配置とデザイン
- メニューブックを工夫する
高単価商品の写真を大きく配置し、目立つデザインにする。 - おすすめ商品のPOPを設置
テーブルやカウンターに、高単価商品の紹介POPを設置。 - 目線の高さを意識した商品配置
店内ディスプレイや冷蔵ショーケースで、目立つ場所に高単価商品を配置する。
3.接客と顧客体験
- 追加注文を促す接客を行う
「デザートはいかがですか?」など、一言添えて注文を提案する。 - おかわりや次回利用特典の提案
次回割引券を提供するなど、リピート利用を促進する仕組みを導入。 - プレミアムオプションを提案する
追加料金でのトッピングや大盛りサービスを提案。
4.価格戦略
- 価格帯を見直す
原価率を意識しつつ、全体の価格を少しだけ調整することで利益率を改善。 - 高単価商品を投入する
限定の高品質素材を使った商品を導入し、特別な体験を提供。
5.顧客心理の活用
- セット割引を活用する
「+200円でドリンク追加」など、少額の追加でお得感を与える。 - 視覚効果を活用する
店内のデザインや盛り付けで、商品の価値を視覚的に伝える。 - 口コミでの価値アピール
「当店の人気No.1」など、他の顧客が選んでいることをアピールする。
回転率を高める工夫
小さなお店の弱点として座席数を少なく店舗に収容できるお客さんの数に限界があります。
そこで、来店されて退店する循環をスムーズにしなければなりません。
コレを回転率といいます。
回転率を高めるための工夫
1.席の利用効率を最大化
- フレキシブルなテーブル配置
可動式テーブルや折りたたみ可能な椅子を活用し、客数に応じて席数を調整。 - シングル用カウンター席の充実
一人客向けの席を多めに配置し、効率よくスペースを活用。 - 予約管理システムの導入
ピーク時の予約を適切に管理し、待ち時間を減らして回転率を向上。
2.オペレーションの改善
- 料理提供のスピードアップ
調理工程を見直し、提供時間を短縮できるレシピや仕組みを採用。 - 配膳の簡略化
配膳用トレイやカートを使い、一度に複数の注文を効率よく運ぶ。
3.メニューと注文の工夫
- 会計と注文をシームレスに
オーダーから会計までをセルフオーダー端末で一元化し、時間を短縮。 - シンプルなメニュー構成
選択肢を絞り込み、注文時の迷いを減らしてスムーズなオーダーを促進。
4.顧客の動きを誘導
- 店内ルールの明確化
「食事後に席を譲る」などのルールをさりげなく伝え、回転を促す。 - タイムリミットイベントの実施
「ランチタイム限定メニュー」など、時間制限付きメニューでピーク時間帯の効率化を図る。
5.追加施策でスムーズな退店を促進
- セルフレジの導入
食後にセルフで会計を済ませられる仕組みを設置。 - 退店の動線設計
退店時にスムーズに移動できるよう、出口付近のスペースを広く確保。
6.外部環境との連携
- 持ち帰りメニューの推進
テイクアウトやデリバリーを強化し、店舗での滞在時間を削減。 - 店外でのウェイティング対応
順番待ちのお客様に店外で待ってもらうスペースやシステムを提供。
これらの施策を取り入れることで、無理のない形で回転率を向上させ、効率的な店舗運営を実現できます。
成功するためのマーケティング戦略
少ない予算でどうやって集客すればいいの?
SNSや口コミを活用した低コストのマーケティングが鍵です。
特に開業直後は認知度を高める施策が重要です。
広告・マーケティングの必要性
- 低コストで広いリーチ
- 大手に比べて宣伝予算が少ない分、SNSは無料で広くアピールできる貴重なツールです。日々の情報発信で地元客や潜在顧客にリーチが可能です。
- 新規顧客の認知拡大
- 特に開業直後は認知度が低いため、SNSや口コミで効率的に新規顧客を呼び込みます。ハッシュタグや位置情報の活用で、地域密着のアプローチも可能です。
- 口コミの信頼効果
- SNS上のシェアやコメントは、新規客にとって信頼性の証になります。口コミが広がることでお店の評判も自然に高まります。
- 来店促進のキャンペーン
- 「SNSフォローで特典」などのキャンペーンは、席数に限りがある小さな店舗にとって、効率良く来店を促す手段として最適です。
業種別10坪物件の活用術
10坪でどれだけのビジネスができるのか?
居酒屋、ラーメン屋、カフェ、バー…選択肢はいっぱいありますが、
それぞれの店で何が必要か、お金はどれくらいか、具体例を参考にして最小のスペースから最大の成功を目指しましょう!
10坪で始める居酒屋
10坪の居酒屋では、20席程度の客席数を目安にするとよいでしょう。
ただし、お酒や軽食の提供をメインとする場合、厨房面積は小さくてもよいですが
料理の提供をメインとする場合、厨房にはある程度の広さが必要です。
10坪の飲食店の開業資金は、一般的に1,000万~1,500万円程度と言われていますが
居抜き物件を利用するなど、最小限に抑える工夫をすれば600万円〜800万円ほどで開業できると言われています。
10坪の飲食店の内装工事を行うには、約300万円から600万円ほどの費用がかかるとされています。
ただし、実際の費用は店舗ごとの規模やどのレベルの専門器具を設置するかによっても費用が変わってきます。
10坪で始めるラーメン屋
ラーメン屋の平均的な店舗面積は15~20坪程度ですが、カウンターだけの店舗であれば10坪程度でも可能です。
10坪の店舗では、客席は15席ほどになります。
ラーメン屋を開業する際は、10坪以下の小規模店舗で始めることで、物件取得費などの店舗にかかる費用を抑えることができます。
ラーメン屋の店舗設計では、カウンター席を設置することで、空間を効率よく活用でき、スタッフの動線を最小限におさえられるので、回転率もアップします。
また、居抜き物件を活用することで、内装工事費や厨房設備費などの初期費用を最小限にできます。
- 内装工事費用: 坪単価30万円~
- 開業資金: 10坪、空き物件、都内でそれなりの立地で始めようとすると、
平均的には1000万ー1200万円程度必要 - 席数: 1坪2席を目安に配置
10坪ではじめるカフェ・喫茶店
10坪のカフェの客席数の目安は、コーヒー専門店や喫茶店で20~25席、コーヒーショップで20席前後、レストランで10~18席です。10坪のカフェをオープンするには、800万円から1800万円程度の予算が必要となります。
10坪のカフェの広さは、お手洗いと収納に1~1.5坪、キッチンスペースに1.5~2坪程度を使うと考えた場合、テーブル席などのカフェスペースは7坪前後となります。2名掛けテーブルが8セット(席数16席)前後は設置できます。
10坪のカフェをオープンするには、次の費用がかかります。
- 内装工事費用: 200万円~500万円
- 厨房施設費用: グレードや配置などにより金額が高くなる
- 店舗施工費用: 約600万円から1000万円程度
10坪ではじめるスナック・バー
バーやスナックの開業資金は、店舗規模や物件の種類によって異なりますが、最低でも700万円程度は必要です。
開業資金の概算は、店舗面積10坪、賃料200,000円/月などです。
スナックの開業資金は、物件取得費や工事費のような初期費用に加え、
家賃や人件費といった運営資金を見込まなければなりません。
開業する際に調理師免許は不要ですが、食品衛生責任者の資格は必要です。
札幌市中央区には、10坪以下の居抜き物件があります。この物件は、少人数で営業をお考えの方にピッタリなサイズ感です。
小さい飲食店を開業するときの注意点5選
小規模飲食店開業時の注意点をより詳細に説明します。
小さな飲食店を開業するときの注意点5選
- 休業リスクへの対策
- 経営者の健康管理を徹底し、予期せぬ休業による経営リスクを低減。
代理のスタッフ計画などの準備も重要。 - 保険をかけるなどの対策も有効です。リスク対策はコチラで解説
- 経営者の健康管理を徹底し、予期せぬ休業による経営リスクを低減。
- 仕入れコストの管理
- 大量仕入れが難しい小規模店舗では、食材コストが高くなる傾向に。
メニューの工夫や客単価の最適化で対応。
- 大量仕入れが難しい小規模店舗では、食材コストが高くなる傾向に。
- 売上の最大化
- 限られた座席数による売上の天井を意識し、客席回転率や価格戦略を工夫して収益を最大化。
- 初期投資のバランス
- 初期投資にはコストパフォーマンスを重視し、必要な設備投資と節約のバランスを取る。
- テーブル配置と内装
- 店内の雰囲気作りに注目し、顧客が快適に過ごせる空間設計でリピーターを増やす。
これらのポイントに注意しながら、計画的に経営を進めることで、小規模ながらも成功する飲食店を目指すことができるでしょう。
ワンオペだと自分のカラダが資本だね。
代わりがいないから絶対にカラダを壊せられないね。
まとめ
10坪程度の飲食店は、その小規模な特性から多くのメリットがあります。
ワンオペレーション運営を前提にコンセプトを組み立てることで、開業資金を1000万円以下に抑えることが可能です。
さらに、従業員を雇用する必要がないため、求人募集や人間関係の悩み、シフト管理の問題から解放されます。
これらの特徴は、現代のワークライフバランスを重視する人々にとって理想的な職業選択となるでしょう。
社会構造の変化や慢性的な人手不足の問題を背景に、テクノロジーの進展による自動化や無人化の動きが加速しています。
これにより、POSシステムの導入やSNSを活用した集客など、ワンオペレーション運営においても追い風が吹いています。
デジタルツールの効果的な活用により、従来は人手を要していた業務を効率化し、運営の負担を大幅に軽減できるようになっています。
この傾向は、特に小規模なビジネスにとっては大きなチャンスを意味しており、これらのテクノロジーを活用することで、よりスムーズで効率的な運営が可能になるでしょう。
会社に縛られない自分らしい生き方を実現できる10坪飲食店!
うん!いいでしょう!!