脱サラでゴーストレストラン開業|低資金で始める方法と現場のリアル

脱サラでゴーストレストラン開業|低資金で始める方法と現場のリアル
甲斐承太郎

ゴーストレストランって、客席がいらないんだよね?
だったら普通の飲食店より金もかからないし、Uber Eatsに登録して料理を作れば開業できるんじゃないの?

アカガネ所長

確かに、客席を持つ飲食店と比べれば、小さく始めやすいのは大きな特徴です。
ですが、“店を持たない=簡単に売れる”ではありません。
今回は、ゴーストレストランの現場・運営についてX Kitchen様にご協力いただき、開業前の準備から営業後の改善まで聞いていきます。

この記事でわかること
  • ゴーストレストランを開業するまでの大まかな流れ
  • 現場でつまずきやすいポイントと、向いている店の特徴
  • 営業許可など、開業前に確認したい手続
シマナガ

ゴーストレストランは、客席を持つ飲食店より小さく始めやすい。
ただし、厨房と営業許可を用意してデリバリーサービスへ登録すれば成功するわけではない。
商品・利益・厨房オペレーション・集客まで設計し、営業後も改善する必要がある

この記事の実務取材について

ゴーストレストランの現場・運営については株式会社X Kitchen様に取材協力いただき、営業許可など制度・手続についてはこやけ行政書士事務所が確認しています。

X Kitchen公式サイト:https://x-kitchen.jp/

著者紹介

こやけ行政書士事務所
代表行政書士 田川 英幸

行政書士(北海道行政書士会所属)
日商簿記2級/2013年度行政書士試験合格

運送業・法人営業などの実務経験を経て、こやけ行政書士事務所を開業。
飲食店開業・独立開業をするならまずは無料相談からはじめませんか?

目次

第1章 ゴーストレストランは実際どうやって開業する?

甲斐承太郎

ゴーストレストランって、厨房を用意してUber Eatsに登録すれば始められるんじゃないの?

アカガネ所長

大まかな方向は合っています。
ただし、物件や厨房を決めてから許可を確認す
るのでは遅い場合があります。
まずは開業までの順番を整理してみましょう。

ゴーストレストラン開業までの大まかな流れ

STEP
営業形態を決める

既存店への追加か、新規開業かを整理する

STEP
厨房候補・既存設備を確認

どこで調理するか、設備やスペースを確認する

STEP
許可・施設基準を事前確認

契約や工事の前に、必要な許可と施設基準を確認する

STEP
商品・ブランドを決める

何を、誰に、いくらで売るかを決める

STEP
販売方法を整える

デリバリーサービスへの登録や商品ページを準備する

STEP
オペレーションを整える

調理・包装・受け渡しまで回せる状態にする

STEP
営業開始・改善

注文や評価を見ながら改善する

甲斐承太郎

“厨房を借りてから考える”じゃなくて、許可や設備を先に確認するのが大事なんだな。

アカガネ所長

そうですね。X Kitchen様への取材では、相談が多いのは“すでに飲食店を営業している店舗”で、デリバリー経験の有無はどちらもあるとのことでした。
また導入前には、“商品・メニューとの相性”“通常営業との両立”“開始後も改善を続けられる体制”を特に確認した方がよいそうです。

シマナガ

ゴーストレストランは、厨房とデリバリーサービスだけでは始まらない。営業形態、許可、商品、販売方法、オペレーションまで準備して開業する。

第2章 ゴーストレストランは「片手間」でもできる?

甲斐承太郎

客席もないし、空いてる厨房でやるならさ。
本業の店が暇な時間に、片手間でちょこっと始める感じでもいけるんじゃないの?

アカガネ所長

空いている厨房や人手を活用できるのは、ゴーストレストランの大きなメリットです。
ただし、“空き時間を活用できる”と“ほとんど手をかけなくても売れる”は別の話なんです。

X Kitchen様の回答

ゴーストレストランの導入で空いている時間と人手を活用して売上を増やすことができますが、片手間すぎると十分な売上は作れないので、どれくらいのリソースを当てられるのかをまずは考えた方がいいです

甲斐承太郎

片手間で“始める”ことはできても、片手間のままで“売れる”とは限らないってことか。

始める前に見ること

厨房

注文が増えても
回せるか

人手

調理・包装・受渡しまで
対応できるか

時間

改善や見直しに使う時間を
取れるか

シマナガ

ゴーストレストランは、空いている厨房と人手を活用できる。
ただし、片手間で始められることと、片手間で売上を作れることは別。始める前に、人・時間・厨房をどれだけ使えるか確認する。

第3章 ゴーストレストランで失敗しやすいのはどんな店?

甲斐承太郎

じゃあ逆に、ゴーストレストランを始めてからつまずきやすいのって、どんな店なんだ?

アカガネ所長

X Kitchen様に聞いたところ、特につまずきやすいポイントとして挙がったのが、この3つです。

つまずきやすい3つのポイント

01.

注文獲得

出店しただけでは
注文が増えない

02.

注文集中時の対応

一気に注文が入ると
厨房が回らなくなる

03.

レビュー・評価

評価が低いと、その後の集客にも響きやすい

甲斐承太郎

注文が来なくても困るし、来すぎても困るのかよ。

アカガネ所長

そうなんです。
さらに、初めての方が誤解しやすい点として、X Kitchen様は“店内営業と同じ価格・利益感覚で考えること”も挙げています。
デリバリーでは、店内営業とは違うコストや売れ方まで考えて価格を決める必要があります。

営業開始後は「評価」も見る

X Kitchen様によると、営業開始後の最初の1か月は売上だけでなく「評価数と評価」も見ておきたいとのこと。評価数や評価が低い店舗では、アプリ内のオーガニック露出が弱くなる傾向があるそうです。

※これはX Kitchen様が店舗支援の現場で感じている傾向であり、各デリバリーサービスの表示アルゴリズムを公式に示すものではありません。

実際の改善例

1.競合が増え、アプリ上の露出が低下

2.デリバリーアプリ内の広告を実施

3.新規顧客の獲得を狙う

シマナガ

ゴーストレストランは、出店すれば終わりではない。
注文を取る、注文をさばく、評価を積み上げる。この3つを営業開始後も改善する。」

第4章 ゴーストレストランに向いている店・向いていない店

甲斐承太郎

じゃあ、ゴーストレストランってどんな店と相性がいいの?

アカガネ所長

X Kitchen様の回答を見ると、向いている店にはいくつか共通点があります。

相性がいい店

特徴理由
数字を見て改善できる売れ方を見ながら調整できる
既存メニューと食材を共有しやすい在庫を増やしすぎずに済む
営業時間が長い注文を受けられる時間を確保しやすい
甲斐承太郎

じゃあ逆に、やめた方がいい店は?

アカガネ所長

“向いていない”というより、始める前に整えた方がいい状態があります。
X Kitchen様が挙げたのは、“ピーク時に厨房の余力がない”“通常営業だけですでにオペレーションが逼迫している”というケースです。

甲斐承太郎

売上を増やそうとして始めたのに、本業の店まで回らなくなったら本末転倒だな。

シマナガ

ゴーストレストランと相性がいいのは、余っている厨房・人員・時間を使いながら、数字を見て改善できる店。
すでに厨房が限界なら、先に通常営業を整える。

第5章 ゴーストレストランにも営業許可は必要?

甲斐承太郎

ゴーストレストランって客席がないんでしょ?
だったら、普通の飲食店みたいな営業許可はいらないの?

アカガネ所長

一般的なゴーストレストランでは、飲食店営業などの営業許可が関係します。
ただし、“ゴーストレストラン営業許可”という特別な許可があるわけではありません。
どこで、どんな食品を、どう調理・販売するのかによって必要な許可を確認します。

営業内容と確認したい許可の例

営業内容確認したい許可の例
注文を受けて料理を調理・提供する飲食店営業
弁当・惣菜を製造して販売・流通させるそうざい製造業など
漬物を製造・販売する漬物製造業
甲斐承太郎

同じ厨房で作るからって、全部いま持ってる飲食店営業許可でOKとは限らないんだな。

アカガネ所長

そういうことです。
特に、弁当・惣菜、漬物、菓子、麺、冷凍食品などを商品として製造する場合は、別の営業許可が関係することがあります。
また、許可を取れば終わりではありません。
営業者には原則として食品衛生責任者の選任が求められ、飲食店を含む多くの食品事業者にはHACCPに沿った衛生管理も必要です。

注意:弁当・惣菜・漬物など

商品名や「パックに入れるかどうか」だけで許可が決まるわけではありません。
製造方法・保存方法・販売方法などによって必要な許可が変わるため、営業開始前に管轄保健所へ確認してください。

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シマナガ

ゴーストレストランでも、営業内容に応じた許可が必要。
飲食店営業だけで足りるとは限らない。
商品や販売方法を決めたら、営業開始前に管轄保健所へ確認する。

厚生労働省|営業規制(営業許可、営業届出)に関する情報

e-Gov法令検索|食品衛生法施行令

第6章 自力で始める場合とブランドを利用する場合は何が違う?

甲斐承太郎

ゴーストレストランって、自分で店名とメニューを作って始めてもいいでしょ?
じゃあ、既存ブランドを使うメリットって何なんだ?

アカガネ所長

もちろん、自分で一から作ることもできます。
違いは、全部自分で試行錯誤するか、すでにあるブランドやノウハウを活用するかですね。

自分で始める場合とブランド利用の違い

項目自分で始めるブランド利用
店名・商品自由に作れる既存ブランドを活用
メニュー開発自分で考える用意された商品・ノウハウを利用
販売改善自分で試行錯誤本部の支援を受けられる場合がある
自由度高い契約内容による
甲斐承太郎

自由にやるか、すでにある仕組みを借りるかってことね。

アカガネ所長

そういうことです。
そして、今回取材に協力していただいたX Kitchenも、こうしたゴーストレストランブランドを飲食店へ提供しています。

ここでCMです。

X Kitchenでは、自社で開発したゴーストレストランブランドだけでなく、「ゴーゴーカレー」など有名店と提携したライセンスブランドも取り扱っています。既存飲食店の厨房を活用して、デリバリー向けのブランドを導入する選択肢があります。

X Kitchenのゴーストレストランサービスを見る

ゴーゴーカレーとのライセンス提携について(X Kitchen公式)

甲斐承太郎

ゴーゴーカレーまであるのか。
ゼロから無名ブランドを作る以外にも、こういう始め方があるんだな。

シマナガ

自力開業は自由度が高い。
ブランド利用は、商品やブランド、蓄積された運営ノウハウを活用してスタートできる。
ただし、ブランドを借りても、実際に厨房を回して改善するのは店舗自身。

まとめ|ゴーストレストランは「小さく始めやすい。でも片手間では売れない」

アカガネ所長

ゴーストレストランは、客席を持たずに始められるぶん、普通の飲食店より小さくスタートしやすい方法です。
ただ今回X Kitchen様にお話を聞いて見えてきたのは、“始めやすい=簡単に売れる”ではないということでしたね。

シマナガ

ゴーストレストランは、空いている厨房と人手を活用できる。
ただし、片手間で始められることと、片手間で売上を作れることは別。
商品、利益、厨房、集客、評価まで見ながら改善を続ける必要がある。

今回のポイント
  • 開業には、厨房・商品・販売方法・オペレーションまで準備が必要
  • 厨房や人手に余力がない状態で無理に始めない
  • 店内営業と同じ価格・利益感覚では考えない
  • 注文獲得だけでなく、注文集中時の対応やレビュー評価も重要
  • 飲食店営業だけでなく、商品や製造方法によって別の許可が必要な場合がある
  • 自力でブランドを作るほか、既存ブランドや支援サービスを利用する方法もある
甲斐承太郎

客席がないから簡単な飲食店ってわけじゃないんだな。
でも、厨房や人手に余裕がある店なら、今ある設備を使って新しい売上を作れる可能性はある。
まずは“自分の厨房で無理なく回せるか”から考えてみるのがよさそうだな!

今の厨房を活かして、ゴーストレストランを始めたい方へ

今回、実務面の取材にご協力いただいた株式会社X Kitchenでは、既存店舗の厨房を活用したゴーストレストランブランドの導入を支援しています。

「自分の店でもできるのか?」「どんなブランドがあるのか?」と気になる方は、まずサービス内容を確認してみてください。

X Kitchenのゴーストレストランサービスを詳しく見る

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