これから飲食店を開業する際に、どのようなメニューを作れば良いのか分からない。
メニュー開発に時間とコストがかかりすぎるのではないかと不安。
顧客に喜ばれるメニューを作るための具体的なステップが知りたい。
飲食店を開業しようとする時、多くの方がメニュー開発で頭を悩ませますよね。
「どんなメニューがウケるのだろう?」と考えすぎて、夜も眠れないなんて経験、ありませんか?
さらに、時間やコストのプレッシャーもあって、なかなか前に進めない…。そんな悩みを抱えているのはあなただけではありません。
- メニュー開発の基本的な流れを理解し、効率的に進める方法が分かります。
- 顧客のニーズに合った魅力的なメニューを作るための具体的なステップを学べます。
- 時間やコストを無駄にしないための実践的なアドバイスが得られます。
メニューは、飲食店のブランドイメージを体現し、顧客が何度も訪れたくなるかどうかを左右する要素です。
魅力的なメニューを提供することで、顧客の満足度が高まり、リピート率が上がります。
さらに、効率的なメニュー開発プロセスを構築すれば、時間とコストを節約しながらも高品質な商品を提供できるのです。
メニュー開発は事業の未来を決める
メニュー開発?そんなに早く考えないとダメなの?
…他の本やブログではけっこう後のほうに出てくるけど…
実は、メニュー開発は事業の未来を左右するくらい重要です。
飲食店の売上は『客数 × 客単価』で決まりますが、メニューを決めることでその『客単価』が決まる。
つまり、メニュー開発はお店の売上に直接影響するってわけです。
例えば、オレンジジュース1杯にしても、カフェや高級レストランなど、店のコンセプトによって100円で売るか1,000円で売るかは変わりますね?
メニューの内容と価格設定が、そのお店のイメージやターゲットを反映しています。
来店されたお客さんが1回の食事でどのメニューをどれだけ注文してくれるのか単品価格と合わせて総額を予測して客単価を決定します。
例えば、1ヶ月の来客数が100人であっても、500円のランチしか提供していなければ売上は50,000円です。
一方で、1人あたり2,000円のディナーも提供すれば、同じ100人であっても200,000円の売上が見込めます。
つまりメニュー開発は内容と価格は客単価を決める要素となります。
なるほど、メニュー内容と価格設定で売上がこれだけ変わるんだね。
でも、なんでそんなにメニュー開発が早い段階で必要なの?
それは、ターゲット層や立地、さらには店のブランディングに影響するからです。
たとえば、学生街なら手頃でボリュームのあるメニューが求められる一方、郊外の高級住宅地では、少し値段が高くても質の良い料理を提供することが期待される。
メニューの内容で『誰に来てほしいか』が決まるから、メニュー開発が先に必要なのです。
しかも、メニューは単なる料理のリストではありません。
提供する料理や価格帯で、自然とお店のイメージやリピーターがつくかどうかが決まります。
メニューがきっちり定まっていれば、売上の予測も立てやすいし、安定した経営計画も作りやすくなります。
なるほどね!売上の見込みがあると、必要な資金やスタッフの数なんかも計算しやすくなるし、事業計画も具体的に立てられるってことか!
儲かるお店のメニュー構成とは
でもさスープカレー屋さんにしても、おにぎり屋さんにしても業態によってメニューの種類って変わってくるよね?
どうやって考えればいいの?
メニューを考える際、業態ごとに異なる視点が必要ですね。スープカレー屋とおにぎり屋では当然メニューの種類が違いますが、基本的にはメニューは「集客メニュー」と「収益メニュー」の2つに分類できます。
集客商品は利益を度外視してお客さんを呼び込むための目玉商品です。
一方、収益商品は原価を低く抑えて利益を上げる商品です。
このバランスが経営を安定させる鍵です。
項目 | 集客メニュー | 収益メニュー |
---|---|---|
目的 | お客さんを店舗に呼び込む | 店舗の利益を確保する |
原価率 | 高め(場合によっては100%に近いこともある) | 低め(20%〜30%が理想) |
価格設定 | お得感を出して、通常より安く設定 | 通常価格で、利益率を高く設定 |
提供例 | 特選ステーキ、割引ピザ、大盛りラーメンなど | ポテトフライ、枝豆、ドリンク、デザートなど |
効果 | 新規顧客の来店を促進し、店舗の認知度を向上 | 顧客単価を上げ、利益を確保 |
設定方法 | 店前やウェブサイトで強調、特別キャンペーンを行う | メインメニューに付け合わせたり、セットに含める |
販売戦略 | 広告やPOPで目立たせる | メインメニューと一緒に提案、プラス注文を促す |
利益貢献度 | 低い(利益が少ない、またはゼロ) | 高い(直接的な利益を生む) |
お酒は優秀な収益メニュー
収益メニューとして有名なのはアルコール類です。
アルコールは原価が低く、利益率が高い商品です。
焼酎やハイボールなどのドリンク類は、お客様が気軽に注文しやすいので、売上に大きく貢献します。また、料理と一緒に注文されることが多いため、客単価の向上にもつながります。
アルコールを摂取すると、食欲が増進されるため、追加で料理を注文することが多くなります。
特におつまみやデザートなど、軽いメニューがよく注文されるので、アルコールを売ることで売上全体が増える傾向があります。
お酒を取り扱うメリット
- 高い利益率
- お酒は一般的に食品よりも高い利益率を持ちます。特にプレミアムな酒類や、カクテルなどは顧客からの価値認識が高く、それに見合った価格設定が可能です。
- 顧客の滞在時間の延長
- お酒を提供することで、顧客が店に長く滞在し、結果的に他の食事やサービスの利用を促すことができます。
- 雰囲気作り
- 特定の酒類は店の雰囲気やテーマに合わせることができ、特定の客層を惹きつける効果があります。例えば、ワインやクラフトビール、地域限定の酒類などを提供することで、独自の店舗の雰囲気を演出できます。
- イベントやプロモーションの実施
- ワインテイスティング、ビールフェスティバル、季節ごとのお酒の紹介など、お酒をテーマにしたイベントやプロモーションを実施することができます。これらは新規顧客を呼び込むとともに、リピーターを増やす効果があります。
- 顧客満足度の向上
- 多種多様なお酒を提供することで、客層を広げるだけでなく、顧客のニーズに応じたサービスを提供できます。顧客は自分の好きなお酒を楽しむことができ、それが全体的な満足度の向上につながります。
実は…ぼく、お酒が飲めないんです。
現代はお酒が飲めなくても問題ありません。くわしくは別記事にまとめてあります。
メニューの数は絞ったほうがいい?
メニュー構成を考える上で、2つの大事なポイントがあります。
それは、全体のメニュー数とカテゴリーごとのメニュー数です。
これをしっかり調整することで、バランスのとれたメニュー構成にでます。
メニュー数については増やすのではなく絞り込むことが大事なのです。
メニューが多いほうが選ぶ楽しみが増えるんだからメニュー数も多いほうがいいんじゃないの?
実はメニューが多すぎると必ずしも良い結果にはならないことが多いです。
メニュー数を増やすと「何でも屋」になりがちで、せっかくのコンセプトがぼやけてしまいます。
お客さんは、自分に合う、または好きなお店に行くので、メニューを絞り込んでコンセプトに沿った商品を提供することが大事なのです。
メニューを増やすと、仕込みの手間や食材のロスが増え、経営の効率が悪くなるんだ。だから、コンセプトに合ったメニューを厳選して絞り込むことで、店舗の経営を安定させることができる。
期間限定メニューの効果とは?
集客メニューと収益メニューに加えて、季節感を取り入れた期間限定メニューも非常に効果的です。
期間限定メニューは特別感を提供し、既存顧客に新しい楽しみを提供し、リピーターを引き寄せるための大きな武器となります。
また、季節限定メニューは旬の食材を活用することでコストを抑えつつ、品質の高い料理を提供できます。
たとえば、冬なら温かいスープ料理、夏ならさっぱりした冷製料理など、季節ごとに料理を工夫することで集客力が上がり、客単価アップにもつながります。
- 特別感の提供:
- 季節限定メニューは「今だけ」という特別感を演出し、お客様の購買意欲を高めます。
- 集客力の向上:
- 季節の食材やイベントに合わせたメニューは、他店との差別化となり新規顧客の呼び込みに有効です。
- リピート率アップ:
- 常に変わる限定メニューを楽しみに、リピーターを定期的に呼び込むことが可能です。
- 客単価の向上:
- 旬の食材や特別なメニューは、多少高価でもお客様が進んで注文しやすく、客単価を上げる効果があります。
- コスト削減:
- 旬の食材は通常より安く仕入れられ、コストを抑えながら高品質な料理を提供できます。
- SNSでの宣伝効果:
- 季節限定メニューは写真映えしやすく、SNSを通じた宣伝効果が期待でき、新たな集客につながります。
- イベント連動:
- 季節のイベントや祝日に合わせたメニューは、特別な日の思い出として顧客に強く印象を残します。
そうそう!毎年秋になったら思わず月見バーガー食べたくなっちゃうよね!
売れるメニュー構成の具体例
業態 | 集客メニュー | 収益メニュー | 期間限定メニュー |
---|---|---|---|
スープカレー屋 | 北海道産野菜のスープカレー | ドリンクセット (ラッシー+サラダ) | 夏限定 辛口シーフードスープカレー |
ラーメン屋 | 激辛味噌ラーメン | 餃子やビール | 冬限定 もやし布団ラーメン |
居酒屋 | 美唄産炭火焼き鳥の盛り合わせ | ドリンク類(ビール、ハイボール) | 季節の刺身盛り合わせ(春・秋限定) |
スナック | 地酒120分飲み比べ | おつまみセット (ピーナッツ、チョコ) | 季節のフルーツ盛り合わせ |
メニュー開発の基本的な流れ
じゃあ、メニュー開発ってまずどうしたらいいの?
メニュー開発は、飲食店の成功に欠かせない重要なステップです。
最初にしっかりとした計画を立てることが成功の鍵になります。
メニュー開発の流れは大きく分けて以下のようになります。
メニュー開発の具体的なステップ
- メニューの作成
- コンセプトに基づいた料理の具体的なレシピを作成する。
味のバランスや調理手順を考えることが重要。
- コンセプトに基づいた料理の具体的なレシピを作成する。
- 食材の選定
- レシピに必要な食材を選ぶ。
品質やコストを考慮し、安定的に供給できるかどうかも検討する。
- レシピに必要な食材を選ぶ。
- 原価計算
- 食材費やその他のコストを計算し、原価率を把握する。
これにより、利益を確保できる価格設定が可能になる。
- 食材費やその他のコストを計算し、原価率を把握する。
- 売価設定
- 原価を踏まえた上で、ターゲット層に受け入れられる価格を設定する。
- メニュー名の決定(ネーミング)
- メニューの名前を決める。ネーミングは、顧客の興味を引き、料理の魅力を伝える大切な要素だ。
売価設定の際には、単に原価だけを見て決めるのではなく、ターゲット層の購買意欲や市場価格とのバランスも考慮すべきです。
また、ネーミングは単なる名前ではなく、メニューの印象を左右する重要な要素です。
キャッチーでありながら、料理の特徴を的確に伝えることが求められます。
1.メニューの作成
前回のコンセプト検討にに基づいた料理の具体的なレシピを作成します。
味のバランスや調理手順を考えることが重要です。
コンセプト設計/メニューのコンセプト
コンセプト!前回やったやつだね!
メニュー開発でも重要って話だったよね!
そうです。
コンセプトがないとメニューがブレてしまいます。
例えば、健康志向のお店なのに油っぽい料理が多かったり、カジュアルなお店なのに高級料理が並んでいたりすると、お客さんは困惑します。
コンセプトをしっかりと定めることで、ターゲットとする顧客層に適したメニュー作りができるのです。
さらに、作りやすさやコスト、提供時間など、経営的な視点も重要です。以下のポイントを考慮してレシピを選定しましょう。
メニュー選定のポイント
- お店のコンセプトに合った料理
- まずは、お店のコンセプトに合った料理を選ぶことが大切です。
ヘルシー志向のお店なら、野菜を使った料理が中心になりますし、ファミリー向けのお店なら、ボリュームのある料理が好まれるでしょう。
- まずは、お店のコンセプトに合った料理を選ぶことが大切です。
- ターゲット顧客に響く料理
- ターゲット顧客がどのような料理を求めているかを考える必要があります。
例えば、若い女性がターゲットなら、インスタ映えするおしゃれな料理が良いかもしれません。
- ターゲット顧客がどのような料理を求めているかを考える必要があります。
- 調理の難易度
- 調理が難しすぎると、スタッフの負担が増えます。
また、品質にばらつきが出る可能性もあるので、できるだけ簡単で効率的に作れるレシピを選ぶと良いでしょう。
- 調理が難しすぎると、スタッフの負担が増えます。
- 原価と利益率
- 原価が高すぎると、いくら美味しくても利益が出ません。
原価率を抑えつつ、適正な価格で提供できるレシピを選びましょう。
- 原価が高すぎると、いくら美味しくても利益が出ません。
- 提供時間
- 注文から提供までにかかる時間も考慮する必要があります。あまりに時間がかかると、回転率が下がってしまうため、適切な提供時間内で作れるレシピが理想です。
なるほど!コンセプトがあるから好まれる料理やサービスの質、提供時間まですべてまるっとお見通しだね!
ターゲットに応じたメニューの例
ターゲット | レシピの例 | ポイント | 例 |
---|---|---|---|
若い女性 | ヘルシーサラダボウル | 野菜中心でカラフルな見た目、低カロリー、栄養バランスを意識 | アボカドとキヌアのサラダボウル |
ファミリー | ボリューム満点のシェアプレート | 家族でシェアできる大皿料理、バラエティ豊かで子供にも受け入れられる味付け | チキンとポテトのグリルプレート |
ビジネスマン | スピーディーな定食セット | 短時間で提供できる、栄養バランスが取れたボリュームのあるセットメニュー | 鯖の味噌煮定食 |
ヴィーガン | ヴィーガン料理 | 動物性食材不使用、食材の栄養価を重視し、味のバランスも良い | 豆腐ステーキと玄米プレート |
学生 | 安価でボリュームのあるメニュー | 学生でも手軽に注文できる価格設定、食べ応えのあるメニュー | 唐揚げ丼 |
シニア層 | 消化に良い和食メニュー | 消化に良い食材を使用し、塩分控えめの優しい味付け | 鰆の塩焼きと炊き込みご飯 |
観光客 | 地元食材を使った特色ある料理 | 地元特産の食材を使用し、観光地ならではの体験ができるメニュー | 旬の地元野菜を使った天ぷら御膳 |
健康志向の オフィスワーカー | 糖質オフ・高たんぱくな軽食メニュー | 糖質を抑えつつ、たんぱく質をしっかり摂れるメニュー | グリルチキンとブロッコリーのサラダ |
ターゲットによってメニューは大きく変わります。
ターゲットを無視したメニュー開発は、悲惨な結果を招くことが容易に予測できます。
コンセプトが曖昧だと、スタートする前から失敗が見えてしまうのです。
2.食材の選定
ん?スーパーで売ってる野菜じゃだめなの?
スーパーで売ってる野菜でももちろん使えるけど、飲食店でのメニュー開発となると、もう少し深く考える必要がありますね。
飲食店で使用する食材には、安定供給、品質、コスト、そして店のコンセプトに合ったものを選ぶことが求められます。
スーパーの野菜は一般家庭向けに流通しているものが多く、毎日一定の量を確保するのが難しい場合もあります。
食材選定のポイント
- 安定供給が可能か
- 毎日使う食材が安定して供給されることが重要。品切れや供給不安定なものは避けるべき。
- 品質と鮮度
- 料理のクオリティに直結するため、品質と鮮度は重視。地元の新鮮な食材や信頼できる業者からの仕入れが望ましい。
- コスト管理
- 原価率を抑えるために、適切な価格で仕入れられる業者を選定。まとめ買いや契約による価格交渉も視野に入れる。
- コンセプトとの一致
- お店のコンセプトに合った食材を選ぶ。例えば、オーガニックを売りにするなら、オーガニック認証を受けた食材を選ぶべき。
飲食店では、コストパフォーマンスと品質のバランスを取ることが非常に重要です。
スーパーの野菜をそのまま使うと、コストが高くなる場合もありますし、供給が不安定であれば営業に支障が出ます。
だからこそ、信頼できる仕入れ先を確保することが必要になり長期的な関係を築くことで、食材の安定供給やコスト削減が可能になります。
3.原価計算
メニューが決まればこの度はレシピを作成します。
レシピは料理の『設計図』です。
これをしっかり作っておくことで、誰が作っても同じ品質の料理が提供できます。
結果として、お客様に一貫した体験を提供することができるのです。
このようなエクセルでレシピシートを作ることで、原価計算や仕込みの効率化にもつながります。
さっき言ってた原価率を度外視した集客メニューと原価を抑えて味のバリエーションとかで勝負する収益メニューのふたつのバランスを考えるんだったよね。
エクセルで原価を自動計算してくれるレシピシートプレゼント
このようなレシピシートを使えば原価計算も自動でやってくれますので便利です。下記の記事にDLがありますのでぜひ御覧ください。
4.売価設定
いくらで売ればいいのか…けっこう難しいね。
売価設定には、原価だけでなく、お店の立地やターゲット顧客、競合店の価格帯など、さまざまな要素を考慮する必要があります。
これらを踏まえて適正な価格を設定することで、お客さんにも納得してもらいながら利益を確保することができます。
売価設定のポイント
- 原価率を考慮する
- まず、メニューの原価を把握し、そこから目標とする原価率を設定。一般的には30%前後が目安とされることが多いです。
- 例: 原価が300円の料理なら、売価は1,000円前後を目安にする。
- ターゲット顧客に合わせる
- ターゲット顧客がどのくらいの価格帯を許容するかを考える。高級志向のお客さんなら高めの価格設定でもOKですが、若者や学生が多いなら、手頃な価格に設定する必要があります。
- 競合店の価格調査
- 同じエリアにある競合店の価格を調査し、それと同等か少し低めに設定することで、競争力を持たせる。逆に、品質で勝負するなら高めに設定するのも一つの戦略です。
- 利益を確保する
- 売価を設定する際は、必ず利益が出るように設定することが大切です。単に原価に対して適正な売価を設定するだけでなく、オペレーションコストや人件費も考慮します。
- お店のコンセプトに合った価格設定
- お店のブランドやコンセプトに合った価格設定を行う。高級感を打ち出す店なら、安すぎるとイメージが損なわれますし、カジュアルな店で高すぎるとお客さんが敬遠するかもしれません。
売価設定は一度決めたら終わりじゃなく、実際の売れ行きを見ながら調整していくことも大切です。
売れ行きが悪ければ見直しが必要で、逆に人気が出すぎて利益が少ない場合は少し価格を上げることも考えるとよいでしょう。
5.メニュー名の決定(ネーミング)
メニュー名?そういえば他のお店ってどんなふうに名前つけてたかな…
メニュー名のネーミングにはいくつかのコツがあります。
まず、お客様が直感的に料理の内容をイメージできるように、分かりやすい名前をつけることが基本です。そして、ターゲット層やお店のコンセプトに合った名前にすることが重要です。
メニュー名の決定(ネーミング)のポイント
- 料理の特徴を伝える名前
- 料理の主な食材や調理法、味の特徴を簡潔に伝える名前にする。
これにより、お客さんがメニューを見た瞬間にどんな料理かイメージできる。 - 例: 「ジューシーグリルチキン」や「トマトとバジルのパスタ」
- 料理の主な食材や調理法、味の特徴を簡潔に伝える名前にする。
- 五感を刺激するワードを使う
- 「ふわふわ」「カリカリ」「とろ~り」といった感覚的な表現を使うことで、料理のおいしさを視覚的に伝える。
- 例: 「ふわふわパンケーキ」「カリカリチキンウィング」
- ターゲットに合わせたネーミング
- ターゲット顧客層に響く名前にする。
若い女性向けなら可愛らしい名前、ビジネスマン向けならシンプルで力強い名前が効果的。 - 例: 「エレガントベリーサラダ」や「スタミナ豚丼」
- ターゲット顧客層に響く名前にする。
- お店のコンセプトに合った名前
- お店の雰囲気やコンセプトにマッチしたネーミングをすることで、全体の統一感を出す。
和風の店なら和風の名前、イタリアンならイタリア風の名前にする。 - 例: 「季節の和風おひたし」や「マルゲリータピッツァ」
- お店の雰囲気やコンセプトにマッチしたネーミングをすることで、全体の統一感を出す。
- ユニークで覚えやすい名前
- インパクトのあるユニークな名前をつけることで、お客さんの記憶に残りやすくなる。
時には遊び心を加えるのも良い。 - 例: 「太陽の恵みサラダ」「ドラゴンラーメン」
- インパクトのあるユニークな名前をつけることで、お客さんの記憶に残りやすくなる。
メニュー名を決めるときは、これらのポイントを意識しながら、料理の魅力が最大限伝わる名前を考えるといいでしょう。
メニュー名はお店の看板にもなるから、こだわってみよう。
また、他店との差別化を図るためにも、独自のネーミングを考えることが重要です。
例えば、地元の名産品を使った料理なら、その土地の名前を取り入れるなどしてオリジナリティを出すのも効果的です。
オリジナリティのあるメニューを作るには?
ん~、どんな料理でも他のお店でも食べられるものばかりだからさ。
やっぱりチェーンとかブランドが強い店が有利だよね…
なんかインパクトのあるオリジナリティのあるメニューを作れないかな?
確かに大手チェーン店やブランド力のあるお店は強いけど、だからこそ、個人店には個人店ならではの強みを活かせるチャンスがあります。
個人店の強みは、柔軟さと独自性です。チェーン店は大量生産や標準化されたメニューで規模の経済を活かしていますが、その分、個々の店舗での独自性は薄れがちです。
だからこそ、あなたのお店でしか味わえない独自のメニューを開発することが有効です。
オリジナリティのあるメニューを作るためのアイデア
- 地域密着型の食材を活かす
- 地元の農家や漁師から直接仕入れた新鮮な食材を使って、その土地ならではのメニューを作る。
これにより、お客さんはその地域特有の味を楽しむことができる。 - 例: 「北海道産ミルクを使ったクリーミーカルボナーラ」や「湘南の朝採れ野菜サラダ」
- 地元の農家や漁師から直接仕入れた新鮮な食材を使って、その土地ならではのメニューを作る。
- お客様の意見を取り入れる
- 常連客や地域の人々にアンケートを取って、食べてみたいメニューや、昔懐かしい味を復活させるなど、お客様と一緒にメニューを作り上げる。
これにより、地域に愛されるメニューが生まれる。 - 例: 「おばあちゃんの味、昭和のオムライス」や「お客様が選んだNo.1スイーツ」
- 常連客や地域の人々にアンケートを取って、食べてみたいメニューや、昔懐かしい味を復活させるなど、お客様と一緒にメニューを作り上げる。
- テーマ性を持たせる
- 料理に特定のテーマやストーリーを持たせて、食べること自体が特別な体験になるようにする。
たとえば、歴史や映画、音楽などにインスパイアされたメニューを考えてみる。 - 例: 「古代ローマ風贅沢ランチ」や「映画に出てきたあのチョコレートケーキ」
- 料理に特定のテーマやストーリーを持たせて、食べること自体が特別な体験になるようにする。
- 驚きのある提供方法
- 料理の提供方法に一工夫加えることで、サプライズ感を演出。
例えば、隠し味を当ててもらうゲーム感覚のメニューや、テーブルサイドで仕上げる演出を取り入れる。 - 例: 「ミステリースープの謎解き」や「炎のフランベステーキ」
- 料理の提供方法に一工夫加えることで、サプライズ感を演出。
- 期間限定・季節限定メニュー
- 季節感を活かしたメニューや、特定の期間にしか食べられない限定メニューを作ることで、希少価値を高める。
お客さんは「今しか食べられない」という特別感に惹かれやすい。
例: 「春の桜餅パフェ」や「秋限定!かぼちゃのパンプキンスープ」
- 季節感を活かしたメニューや、特定の期間にしか食べられない限定メニューを作ることで、希少価値を高める。
オリジナリティを追求するには、リスクもありますが、それを超えるリターンが期待できます。
特に、小さな個人店ならではの温かみや、柔軟な対応力を活かして、お客様にとって特別な場所にすることが重要です。
確かに、ただの料理じゃなくて、特別な体験を提供するっていうのはすごくいいね!
北海道の特別な野菜と…!
とんでもないの思いついちゃったかも!!!
北海道のソウルフードのスープカレーと北海道産の新鮮な野菜!
そして特別な体験として、お客さん自身が炭火で焼いて完成させる!
お客さんにとっても、新鮮な野菜とスープカレーの美味しさを楽しみながら、自分で料理を完成させるという楽しさも味わえる。これこそ、他店には真似できない独自の体験ですね!
その調子で、どんどん新しいアイデアを出してみましょう。
失敗を恐れずにチャレンジすることで、お店の魅力はどんどん高まっていくはずだよ。
1人で切り盛りするようなお店は接客や調理などやることが多くなってしまいますが工夫次第では乗り越えることも可能でしょう。
以下の記事では1人で切り盛りして運営することに重点を置いたメニュー開発について解説しています。
テイクアウトも検討するなら専用メニューが必要
テイクアウト用メニュー?どうして別々に考える必要があるの?
テイクアウトメニューを別々に考える理由は、いくつかの重要な要素が関わっているからです。
例えば、配達プラットフォームを利用する際の手数料や包装コストなどが影響します。
また、店内で提供するメニューと、テイクアウトや配達で提供するメニューでは、品質の維持やコスト管理が異なります。
テイクアウトメニューを別に考える理由
- コスト管理:
- 配達手数料、包装コスト、追加作業が必要なため、これらを考慮して価格を設定する。
- 品質維持:
- テイクアウトや配達では、長時間保存できる料理や、運んでいる間に崩れにくいメニューが必要。
- サイズや内容の調整:
- 手数料を抑えるため、メニューのサイズをダウンしたり、オプションを別料金にするなどして、原価を調整。
- ブランド差別化:
- 個人店の場合、大手チェーンと違って価格を単純に上げられないため、独自性のあるメニューや品質で顧客を引きつける必要がある。
大手フードデリバリーサービスを利用する倍は手数料をカバーするために、通常の店内価格にその分を上乗せする必要があります。
しかし、あまりにも価格を上げると顧客が離れてしまう可能性があります。
だから、テイクアウト専用メニューを考える必要があります。
フードデリバリーサービスについてはこちらで解説しております。
メニューがまとまったらメニューブックを作ろう
メニューは作って終わりではありません。
メニューブックを作ってからが本当のスタートです。
ショールームのようにきれいなレイアウトで料理を並べ、お客様の視覚に訴えることが重要です。
まとめ
今回はメニュー開発の方法についてのお話でした。
メニュー開発の方法は、お店の成功に直結する重要なポイントです。
まずは、コンセプトを明確にし、ターゲットや立地に合ったメニューを考えることが大切なのです。
次に、レシピを作成して、調理スタッフ全員が同じクオリティで料理を提供できるようにする。
そして、食材の選定も非常に重要であり、地元の特産品や旬の食材を取り入れれば、他店にはないオリジナリティを出すことができるんだ。
また、売価設定も抜かりなく行う必要があります。
利益を確保しながらも、顧客が納得できる価格帯にすることが求められます。
そして、ネーミング。
これはお客さんの心を掴む大事な要素です。
最後に、インパクトのあるオリジナルメニューを作り出すことで、お店の魅力を最大限に引き出しましょう。
このプロセスをしっかりと踏めば、お店は他とは違う、唯一無二の存在になれます。
次のステップでは今回のコンセプトとメニューを実現できる物件を探して目星をつけます。
事業計画書の章ではじっさいに承太郎さんのアイデアを事業計画に落とし込んでいきましょう。
なんだか、すごい計画が動き始めてきた感じがする!
もう後戻りできない怖さとわくわくする気持ちが交錯してるよ!
炉端スープカレー 始めます!!