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あなたの構想を現実に!エクセルで簡単にできる「事業計画書」超入門

あなたの構想を現実に! エクセルで 簡単にできる 「事業計画書」超入門
甲斐承太郎

ぼくが理想とするお店の形で開業したい気持ちはあるんだけど、失敗したらどうしよう……
理想のかたちは頭の中にあるんだけど、うまくいくかな?

アカガネ所長

わかります。
何年も温めてきた構想を「現実」にするには、まず紙に書くことから始めましょう。
頭の中の理想を“見える形”にすることが重要です。
今回は「事業計画書」というツールを使って、あなたの構想を地に足のついた計画に変える方法をお伝えします。

この記事でわかること
  • 自分のお店が月にどれくらい稼げそうか、数字で見えるようになる
  • 開業に必要なお金がどれくらいか、ざっくり計算できるようになる
  • やってみてから「失敗だった…」とならないための準備がわかる
シマナガ

事業の9割は、“始める前”の計画で決まります。
その計画の数字を根拠ある数字に変える。
そのために、事業計画書があるんです。

この記事を書いた人

こやけ企画代表:たがわひでゆき

たがわ ひでゆき

所有資格:行政書士・簿記2級
趣味:プロレス

1983年生まれ、旭川出身。
飲食店開業支援を手掛ける『こやけ企画』の代表。
長年運送業に従事しながら、キャリアチェンジを目指して3度目の挑戦で行政書士試験に合格。

脱サラを目指す方々に向けて、楽しくわかりやすく飲食店開業ノウハウを発信するブログ『脱サラ物語』を運営中。
将来、行政書士として独立開業することを目標に、日々準備を進めています。

私生活はサラリーマンとご当地レスラー「イソロク」として2足のわらじで活動中

目次

事業計画書とは?

甲斐承太郎

事業計画書?なんか難しそう…やっぱり作らないとダメなの?
やってみないとわからないじゃん。

アカガネ所長

その気持ち、よくわかります。
でも、“わからない”からこそ、書いてみる価値があるんです。
事業計画書っていうのは、簡単にいえば――
「これから自分がやろうとしていることを、見える形にする設計図」なんです。
そして、その設計図を元に他の人に説明するために事業計画書を作成します。

事業計画書の2つの目的
  • アイデアを“具体化”し、自分の頭の中を整理するため
    •  → どんなお店にしたいか、どうやって利益を出すかを“見える化”するツール。
  • まわりに“伝える”ため(融資・協力者・家族など)
    •  → 金融機関や関係者に、ビジョン・戦略・実現可能性を伝えるための資料。
シマナガ

最初は、全部ざっくりで構いません。
でも、こうやって書き出すことで、「見えなかったもの」が少しずつ見えてきます。

まずは利益を出せる計画を立てる

アカガネ所長

やりたいことを思いついたら、次にやるべきは──
その構想で、どれくらい利益が出せそうか?をざっくり予測してみることです。まずは、「このお店なら、ちゃんと儲かるのか?」を具体的に計画していきましょう。

甲斐承太郎

なるほど…
つまり、ボクが考えてるお店がどれくらい売上を出せるかを考えるってことだね。

アカガネ所長

その通り!
そして、経営を続けていくために必要なのは“利益”です。
まずは目安として、売上の10%以上の利益が出ることを目標に計画を立ててみましょう。

収支予測の作り方

シマナガ

売上から経費を引いて残った金額が、いわゆる利益になります。
これから、売上予測経費予測を立てて、
「このお店でどれくらい利益が出せそうか?」を一緒に考えていきましょう。

アカガネ所長

その売上と経費の予測をつくるために必要なのが、以下の3つの要素です。
メニュー開発:客単価と材料原価が決まる
物件探し:席数と家賃が決まる
立地と商圏分析:回転率や人件費や諸経費が見えてくる
これらをもとに、数字を積み上げていきます。

メニュー開発|まずは「何をいくらで売るか」を考える

アカガネ所長

事業計画の出発点は「何を売るか」。
つまり、“どんなメニューを、どんな価格で提供するか”を決めることから始まります。

シマナガ

これは単なるメニュー表づくりではなく、客単価と原価率を決める大切な工程です。

STEP1:客単価を予想する

アカガネ所長

まずは、「1人のお客さんが来店して、どれくらい注文するか」をざっくり想定してみましょう。

とあるカフェのメニュー例
  • 例)ランチ帯:ホットサンド2品 (1,000)+ ホットサンドセット(500円) = 客単価 1,500円
  • 例)ランチ帯以外:ホットサンド2品→ 客単価 1,000円
シマナガ

あなたが考えるお店では、お客さん1人あたりいくら使ってくれそうか?
メニュー構成をイメージしながら、数字を出してみてください。

STEP2:材料費(原価)を予想する

アカガネ所長

次に、そのメニューを提供するためにかかる材料費を見積もってみましょう。

飲食店では、材料費(原価)は売上の30%前後が理想と言われています。

シマナガ

たとえば、客単価が1,000円なら、材料費は300円以内におさめるのが目安です。

この数字が“原価率”です。
あとで利益を計算するときに大事な要素になります。

物件探し|メニューが決まったら「場所」の検討を

アカガネ所長

どんな料理を出すか決まったら、その料理が作れる設備がある物件を探しましょう。
まずは不動産サイトなどで「お店用の物件」がどんな条件なのか、ざっくり見ておくとイメージが湧きやすくなります。

特に注目したいのはこの3つ!!
  • 家賃:経費の中でも固定費として重くのしかかります
  • 坪数:席数や厨房の広さ、動線にも関わる重要ポイント
  • 住所:繁華街か住宅地か、それによって客層も変わります

立地と商圏調査|売上の“現実味”をチェックする

シマナガ

気になる物件が出てきたら、次は「その地域に合ったお店ができるか?」を調べる番です。
グルメサイトやGoogleマップで、同じような規模・業態のお店をチェックしてみましょう。

見るべきポイントはこの4つ
  • 客層(サラリーマン?主婦?学生?)
  • 店内の広さ(席数の参考に)
  • 平均予算(メニュー価格と一致してる?)
アカガネ所長

こういった調査で得た情報をもとに、メニューや価格設定を再調整して、最初に立てた客単価や原価率の精度を高めていきましょう。

回転率を調べよう

甲斐承太郎

回転率?
昔のホテルのレストランは回転してたみたいだけど、今も回ってるの?

アカガネ所長

残念ながら回転展望レストランはもう閉店してしまったみたいです。
わたしのおじいさんは観光客をそのホテルに案内していたものですが。

シマナガ

“回転率”とは、「1日に同じ席が何回使われるか」という意味です。
たとえば──
10席あるお店に、1日30人のお客さんが来た場合:
→ 回転率は「3.0回」になります(30人 ÷ 10席)
この数字をもとに、1日の売上がどう変わるかが見えてきます。

アカガネ所長

近くの似たような店を見て「どれくらい入ってるか」を観察すれば、
現実的な回転率のヒントが手に入りますよ。

回転率を調べるヒント
  • 混雑する時間帯は?
  • 1組の滞在時間はどれくらい?
  • 席はどのくらい埋まってる?
シマナガ

こういった情報を集めて、自分のお店の売上予測に活かしましょう。

業態によって「回転率」はこんなに違う!

業態平均的な回転率特徴
ラーメン屋3.0〜5.0回滞在時間が短く、席の回転が早い
カフェ1.0〜2.0回滞在時間が長く、回転率は低め
居酒屋1.5〜3.0回ピーク帯に集中。回転率は時間帯で変動
バー1.0回前後長時間滞在が多く、回転は低め
甲斐承太郎

え〜、回転率を調べるのって大変そうだなぁ……
店の前でずっと張り込むの?ストーカーみたいにならない?

シマナガ

そんなに構えなくても大丈夫です。
ざっくりでいいのです。
近所のお店にランチ時や夜に何度か行ってみて、どれくらいお客さんが入れ替わってるかを見れば、だいたいの回転率はつかめます。

予測する方法
  • 11:30に満席、その後12:30にまた満席なら「約2回転」
  • 混み始めてから満席までのスピード
  • 1人あたりの滞在時間の体感(例:30分 or 90分)

スマホのストップウォッチで滞在時間を測るだけでも参考になります。

アカガネ所長

グルメサイトや口コミでも「落ち着いた雰囲気」「すぐ満席になる」などの記載があります。
そういった定性的なヒントも、十分役立ちますよ。

このサイクル(メニュー → 物件 → 調査 → メニュー)をぐるっと回すことで、
収支計画の“解像度”がぐんぐん上がっていきます。

経費予測|“いくらかかるのか”を見える化しよう

シマナガ

では次は経費の予測です。
ざっくりでいいので、あなたのお店でかかる“毎月の出費”を見積もっていきましょう。

経費 = FLR(材料費・人件費・家賃)+ その他の経費

アカガネ所長

FLRとは、飲食店の三大コストの頭文字です。
F:Food(材料費) L:Labor(人件費) R:Rent(家賃)
この3つで、ほとんどの経費が構成されます。

甲斐承太郎

材料費と家賃は、さっきのメニュー開発と物件探しのとこで出てきたやつだよね。
後は人件費はひとりでやるからかからないね。
その他の経費はどうやって出すの?

アカガネ所長

その他の経費は売上に対する割合からおおよそ算出するのがよいでしょう。

経費項目売上に対する目安根拠・理由
水道光熱費約8%厨房機器・冷暖房・照明などの使用が多く、店舗用契約で基本料金も高いため。売上に比例して変動しやすい。
広告・交際費約10%開業初期の集客(チラシ・SNS・グルメサイト掲載)や、リピーター獲得のためのドリンクサービス等に必要。
消耗品・備品費約5%ナプキン・洗剤・レジロールなど、日常的に使用する細かな消耗品が多く、地味にコストがかかる。
シマナガ

これらの経費は売上に応じて“じわじわ効いてくるコスト”です。
利益の計算をする前に、あらかじめ見込んでおきましょう。

利益予測|最終的に“いくら残るか”を見てみよう

甲斐承太郎

これで、売上と経費が計算できたね。
いくら利益がでるのか楽しみ!

アカガネ所長

でも、ここからが本当のスタートです。
売上から経費を引いた“利益”
──それが「手元に残るお金」です。
そして、ワンオペ経営では、通常の飲食店よりかなり高い利益率を狙うことができます!

項目ワンオペ理想数値通常店舗の数値目安
原価率(食材費)約30%約30%
人件費0%(店主のみ)約30%
家賃売上の10%以内(最大15%)約10%
その他経費売上の30%程度売上の20%程度
利益売上の30〜40%売上の10%前後

利益の理想は「売上の10%前後」→ワンオペなら「売上の30~40%前後」

シマナガ

通常の飲食店では「FLコスト(食材+人件費)」が売上の60%くらいかかりますが、
ワンオペなら人件費ゼロの分だけ、利益率がグンと高くなるんです!

甲斐承太郎

え、めっちゃ夢あるじゃん!
それなら少ない売上でもやっていけそうだね!
…あれ?”その他の経費”はちょっと高いね。

アカガネ所長

良いところに気が付きましたね。
実は──
ワンオペ経営は、自分の身体が資本なんです。
仕込み、接客、会計、清掃……すべてをたった一人で回さなければいけません。
だからこそ、できるだけ「手間を減らす仕組み」を作っておくことが超重要なんです。

シマナガ

そのために必要なのが──
ワンオペを支えてくれる“神ツール”たちです。
・注文を自動化する
・会計をキャッシュレスで簡単にする
・在庫や予約管理もスマホでできるようにする
こういったシステムに投資することで、時間も体力も節約できるようになります。

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エクセルでかんたん!収支シミュレーションの使い方

アカガネ所長

そんなわけで──
収支シミュレーションができるエクセルファイルを作成しました!
メニューや来店パターンを入力するだけで、売上・経費・利益率まで自動で計算してくれます。

シマナガ

まずは、あなたのコンセプトに合ったメニューを開発しましょう。
そのうえで、「この物件にこんなお客さんが来たら、何を注文して、いくら使うか?」をシミュレーションします。

甲斐承太郎

なるほど〜。
その注文パターンから平均客単価や原価率が見えてくるわけだ!
で、利益率が30%くらいになるように、価格や仕入れコストを調整すればいいんだね。

シマナガ

そのとおりです。
たとえばこのサンプルでは、月間売上45万円に対して利益が約14万円、利益率32%とかなり健全な数字になっています。

アカガネ所長

ちなみに、客単価・原価率・来店人数・営業日数などをちょっといじるだけで、収支バランスが大きく変わります。
何度もシミュレーションして、理想の収益構造に近づけていきましょう。

\「あなたのお店、いくら儲かる?」がパッと見える!/

飲食店の開業計画に役立つ実践的テンプレートです。
月次売上・経費・利益率が一目でわかり、事業計画書の作成にも活用できます。

まとめ

アカガネ所長

事業計画書は「あなたの頭の中にある理想のお店」を現実に落とし込むための設計図です。
その中でも、どれだけ利益が出せるか=収支予測は最も大事なパート。
「思いつき」ではなく、「数字」で語れる経営を目指しましょう。

シマナガ

客単価・回転率・家賃・材料費
ひとつひとつ見える化していけば、利益も自然と見えてきます。
そしてワンオペ経営では、高い利益率と引き換えに、店主の負担が大きくなることも忘れてはいけません。

甲斐承太郎

うん、数字がわかると夢が現実に近づいてくる感じがするね!
でも、一人で全部やるのはやっぱり大変そうだ…。
次は、ワンオペでもラクに回せる“神ツール”たちをチェックしてみよう!

準備中

シマナガ

本格的に事業計画書を作成するならこちらです

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