すすきのでも怪談バーやらモノマネバー、ボーカロイドバーなんて色んな楽しそうなバーが存在しているけど、これらのアミューズメントバーとはつまりなんなの?
ポーカーとかカジノバーとかあるけど違法にならないの?
アミューズメントバーのビジネスモデルと市場ニーズのしっかり理解することが大切です。
そして開業に必要な基本的なステップと注意点についてお伝えします。
顧客を惹きつける独自のサービスやプロモーションのアイデアについて違法にならないように必要な許可についても解説します。
- アミューズメントバーのビジネスモデルと市場ニーズについての理解
- 開業に必要な基本的な手順と風営法との関係
- 顧客を惹きつける独自のサービスやプロモーションのアイデア
アミューズメントバーの開業は、独自性と顧客体験の向上に焦点を当てることで、競争の激しい飲食業界で成功を収める可能性を高めます。
この記事を通じて、ビジネスの立ち上げから運営、顧客獲得までの重要なポイントを押さえ、開業に向かっていきましょう。
アミューズメントバーとは?
そもそもアミューズメントバーからダイニングバーやらショットバー、ホームランバー云々…色んな呼び方があるけどつまりこれらって何なの?
バーの形態だけでも多くの業態があります。
ココでは我々が独自の3つのスタイルで分類しております。
バーの開業資金や手順についてはコチラで解説しております。
1.基本的なバータイプ
伝統的で誰もがバーと言われたら想像するバーテンダーがお酒や食事を提供するスタイル
- オーセンティックバー:「本物の」を意味し、本格的なバーカウンターと熟練したバーテンダーが特徴。一流ホテルなどに位置し、格式を重んじる。
- ショットバー:ボトルキープがなく、1杯ずつオーダーするシステム。キャッシュオンデリバリーで、1杯ごとに支払う。
- スタンディングバー:立ち飲みスタイルのバー。低料金で、気軽に飲める場所。
日本では”立ち飲み屋”として認知されてます。詳しくはコチラで解説 - ダイニングバー:フードメニューが充実している。カジュアルな雰囲気で、幅広い客層に利用される。
2.アミューズメントバー
人々が楽しい時間と空間を満喫できる設備を兼ね備えたバーのスタイル
- スポーツバー:スポーツ中継を楽しみながら飲めるバー。サッカーや野球など、特定のスポーツイベントの時には特に盛り上がります。
- ジャズバー:BGMとしてジャズ音楽を流し、店舗によってはライブ演奏を開催することも。ジャズファンにはたまらない空間です。
- アニソンバー:アニメソングを中心に流すバーで、アニメファンが集まり、時にはカラオケでアニソンを歌うこともあります。
- シーシャバー:水タバコ(シーシャ)を楽しむことができるバー。エキゾチックな雰囲気の中でリラックスできます。
- ものまねバー:ものまねタレントがパフォーマンスを披露するバー。観客を楽しませるショーが魅力です。
- ファミコン・ゲームバー:レトロゲームや最新ゲームを楽しむことができるバー。
- アミューズメントカジノバー:現金を賭けずにポーカーなどでルーレットなどで遊べる
3.コンセプトバー
独自のテーマやコンセプトを前面に出して運営されるバー
- ワインバー:落ち着いた雰囲気で世界中から選りすぐりのワインを豊富に取り揃えている。
- 日本酒バー:日本酒愛好家はもちろん、インバウンド観光で訪れる外国人にも人気。
- ノンアルコールバー:健康や宗教的理由、または運転などの安全上の理由などで好まれている形態でノンアルコールビール、モクテル(ノンアルカクテル)などを提供します。コチラでも解説
- 缶詰バー:世界各地から取り寄せた酒の肴や珍し缶詰まで取り揃えて世界の様々な味を楽しむことがデキます。
- ゲイバー:LGBTQ+コミュニティやその支持者が集まるバー。オープンでフレンドリーな雰囲気が特徴です。
- オカマバー:ドラァグクイーンやトランスジェンダーのパフォーマーがいるバー。個性的なショーやパフォーマンスで楽しませてくれます。
基本的なバータイプ
アミューズメントバー
コンセプトバー
バーとバルってどう違うの?
似たようなのでパブとかバルってあるよね?昔のラジオ番組で教授が向かう先が確かバルだったような気がします。
もしかしたアナタも?それではわたしがご案内いたしましょう。
バーとバルとほかにもスナックとかも呼ばれることあるので違いがわかるようにまとめてみました。
…
特徴 | バー | バル | パブ | スナック |
---|---|---|---|---|
接客・提供 | バーテンダーがメインでお酒の提供 | 食事とお酒の楽しめるお店 | カジュアルで騒がしい | 女性が主に接客 |
営業時間 | 夜中心の営業 | 朝から夜まで(一日中) | 不特定 | 夜中心 |
雰囲気 | 落ち着いた雰囲気 | カジュアルな洋風居酒屋 | 社交場的なニュアンス | コミュニケーション重視 |
食事の提供 | おつまみ程度 | 食事メインの提供あり | 食事の種類豊富 | 軽食やおつまみ |
スタイル起源 | アメリカ発祥 | スペイン発祥 | イギリス発祥 | 日本特有 |
利用時間 | 主に夜 | 朝・昼・夜と多目的 | 不特定 | 主に夜 |
目的の比重 | お酒をメインに楽しむ | 食事とお酒の両方を楽しむ | 多目的に集う場所 | 従業員とのコミュニケーション |
基本的なバーに必要な許可について
バーだけでも色んなバーがあることがわかったけど、どんな許可が必要なの?
てかAI絵さん…こぼしてますけど
基本的に飲食店営業許可が必要です。
その他に風営法に該当するか否かによって営業可能の時間が変わってきますので注意が必要です。
客席の照明が10ルクス以上で接待が無く、夜中にお客さんにショーを見せたり積極的に店員のスポーツ観戦などで煽り行為しなければ
通常の飲食店営業許可だけで開業が可能で営業時間も自由です。
しかし、お酒の提供がメインの業態であれば営業時間は0時までですが深夜における酒類提供飲食店の届出も合わせて取得することで0時以降も営業が可能になります。
風営法では店内の照明や個室について厳しく取り締まりますのでご注意ください。風営法についてはコチラで詳しく解説してます。
基本的なバーに必要な許可まとめ
- 飲食店営業許可:飲食店を経営するなら必須の許可です。
- すべての形態のバー
- 深夜における酒類提供飲食店の届出:0時以降も営業するなら必要
- 風営法に該当しないお酒がメインのバー
- 風営法2号営業許可:照度を落とした雰囲気を演出するなら必要※
- オーセンティックバー、占いバーなど雰囲気を大事にしたいお店
※風営法に該当する場合は0時(場所により1時)までの営業になります。
ライブやショー要素のあるバーについて
アニソンバーやモノマネバーなどショー要素がある場合は特定遊興飲食店の許可が必要になる可能性があります。
特定遊興飲食店の詳細についてはコチラをご確認ください。
特定遊興飲食店の許可が必要な条件
- 設備の設置:遊興を提供するための設備が設けられていること。
- 遊興の提供:客に対して歌舞音曲、ダンス、ショー、ゲーム、競技等の遊興を提供すること。
- 酒類の提供:客に対して酒類を提供すること。
- 深夜営業:午前0時から午前6時までの間に営業すること。
えっと、0時前であればショーやゲームなどの遊興はしてもいいってこと?必要な許可はなに?
上記4つに1つでも該当しなければ特定遊興飲食店の許可は不要です。
つまり必要な許可は保健所が管轄する飲食店営業許可だけです。
ただ、他の風営法の条件に該当すればその許可は必要になります。
接待、照度、営業時間などの要件でさらに細かく風営法の営業許可が必要になります。
気が付かずに営業していた場合は営業停止になったり許可が取れなくなり開業の計画が大きく崩れる場合もありますのでご注意ください。
ライブやショー要素のあるバーに必要な許可まとめ
- 飲食店営業許可:飲食店を経営するなら必須の許可
- すべての形態のバー
- 深夜における酒類提供飲食店の届出:風営法に該当せず0時以降も営業するなら必要
- 風営法に該当しないお酒がメインのバー
- 風営法1号営業許可:特定のお客さんについて会話など「接待」をするなら必要
- ガールズバー・メイドバーなど
- 風営法2号営業許可:照度を落とした雰囲気を演出するなら必要
- 怪談バー、シガーバーなど
- 特定遊興飲食店の許可:遊興(ショーやダンス・ゲームなど)を提供し0時以降も営業するなら必要
- クラブ、スポーツバー、ライブハウス、ショーパブなど
※風営法に該当する場合は0時(場所により1時)までの営業になります。
アミューズメントカジノバーは違法?
様々な形態のアミューズメントバーがありますが、誰もが疑問に思っているルーレットやポーカーなど賭博要素があるいわゆるカジノバーについて解説します。
アミューズメントカジノバーはルーレットやブラックジャックなどのカジノゲームを楽しむことができますが実際の賭博は行われていません。
日本においてはカジノは特定の法的枠組みの中でのみ許可されています。
一般のバーで賭博を行うことは法律違反になります。
日本でもカジノ構想とか話題に挙がってたからカジノディーラーの養成学校とか札幌にもあったね。
アミューズメントカジノバーと風営法の関係
コンカフェの記事でもあったようにアミューズメントバーでもアレやコレや複雑な法律が絡んでくるの?
ココでも風営法が複雑に絡んできます。
大前提として射幸心をあおる行為(例:1千円を超える景品の提供や高額商品を景品とする行為)は風俗営業第5号営業の許可を取得する必要があります。
射幸心とは「偶然に財産的利益を得ようとする欲心」と定義されており、賭博行為や犯罪行為を誘発する恐れがあるものを指します。
ディーラーを置いて行うものでルーレット・トランプ、 スロットマシン、 テレビゲーム、 ピンボールマシンなどが対象となります。
スロットマシン、テレビゲーム機その他の遊技設備で本来の用途以外の用途として射幸心をそそるおそれのある遊技に用いることができるもの(国家公安委員会規則で定めるものに限る。)を備える店舗その他これに類する区画された施設(旅館業その他の営業の用に供し、又はこれに随伴する施設で政令で定めるものを除く。)において当該遊技設備により客に遊技をさせる営業(前号に該当する営業を除く。)
風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律 第二条 1項5号
アミューズメントカジノに必要な許可まとめ
- 飲食店営業許可:飲食店を経営するなら必須の許可
- すべての形態のバー
- 風俗営業第5号営業:射幸心をそそるおそれのある遊技に用いることができるもの※
- カジノバー、ポーカーバー、ファミコン・ゲームバーなど
※風営法に該当する場合は0時(場所により1時)までの営業になります。
アミューズメントカジノバーが摘発される原因は?
実際にアミューズメントカジノが摘発されたニュースを観たことあるよ!
はい。現金を賭けずにポーカーなどのカジノゲームを楽しめる施設として人気があります。
これらの店舗は通常、ゲームセンターと同様の風俗営業法上の許可を得て運営されていますが最近、賭博場を開いた疑いで摘発された事例もあり、警察から注意が呼びかけられています。
特に、ゲームの勝敗やトーナメントの順位に応じて参加者間で賞金や賞品の得失を争う行為、店内でのトーナメント大会において高価な賞品を提供する行為が問題視されています。
ポーカー大会で上位入賞者に賞金や高価な賞品を提供することは、賭博罪に問われる可能性があるため、店舗側だけでなく利用客も十分な注意が必要です。
そもそもどこからが賭博罪に該当するの?
ちょっとまって!ゲームセンターのメダルゲームや当たり付きガムなどが賭博罪に該当しないのはなんとなくわかるけど、合法と違法のラインってどこになるの?
賭博罪の成立条件と例外、特別法による合法的な賭けについてまとめます。
第百八十五条 賭博をした者は、五十万円以下の罰金又は科料に処する。ただし、一時の娯楽に供する物を賭けたにとどまるときは、この限りでない。
(常習賭博及び賭博場開張等図利)
第百八十六条 常習として賭博をした者は、三年以下の懲役に処する。
刑法 第二十三章 賭博及び富くじに関する罪 より
- 賭博罪の成立条件
- 勝敗が偶然の事情により決定されること:
結果が予見・操作不可能である状況。 - その勝敗により財物や財産上の利益の得喪を争うこと:
何かを賭け、勝者が利益を得て敗者が失う状況。
- 勝敗が偶然の事情により決定されること:
- 賭博罪の例外
- 一時の娯楽に供する物を賭けた場合:
タバコ1箱や飲み物などその場で費消できる範囲であれば摘発対象にはなりません。
- 一時の娯楽に供する物を賭けた場合:
- 特別法による合法的な賭け
- 競馬、宝くじ、サッカーくじ等は特別法により合法化されており、これらの方法以外での賭けは賭博罪が成立する。
賭博罪の刑罰として
単純賭博:50万円以下の罰金又は科料。
常習賭博及び賭博場開帳等図利:3年以下の懲役(常習賭博)または3月以上5年以下の懲役(賭博場開帳等図利)になります。
常習賭博罪とは賭博行為に常習性がある者が単純賭博を行った場合に適用され、より重い処罰が科される。
賭博場開帳等図利とは賭博を開催した罪になります。
高額な景品が常態化していれば摘発の可能性があります。
摘発された場合は店側だけでなくその場にいたお客さんも一緒に摘発されることになります。
お客さんにも迷惑をかけてしまうことになりますので細心の注意を払ってください。
オンラインカジノは違法になるの?
なんか、怪しいリンクをクリックしたら飛ばされた事あるんだけど…オンラインカジノはサーバーは外国にあるから日本では罪に該当しないって聞いたこと有るけど…
残念ですが、ネットの情報を鵜呑みにするのは大変危険です。
オンラインカジノ・スポーツ賭博の違法性
- 日本から海外のオンラインカジノやスポーツ賭博に参加することは、賭博罪の成立条件を満たし、日本の法律の下で違法となる。
- 日本国内での賭博行為の一部が行われた場合、賭博罪が成立する可能性がある。
- 海外オンラインカジノサイトを利用して賭博を行った場合、単純賭博罪で検挙される事例がある。
レトロゲームバーは違法になるの?
じゃ、レトロゲームバーって違法なの
レトロゲームバー自体は違法じゃないですが、気をつけるべきポイントがあります。
前述にありましたが、風営法では、ゲームを利用した賭博行為が問題になります。
客がゲームを通じて現金や高価な賞品を得る場合、それは違法な賭博行為に該当します。
さらに、従業員が客と一緒にゲームをプレイして、それが接待行為と見なされる可能性もあるので注意が必要です。
まとめ
今回は複雑で奥が深いバーについて独自に
「基本的なバー」と「アミューズメントバー」と「コンセプトバー」に別けて解説してきました。
バーの中にダンスやショーなどの「遊興」要素がある場合は特定遊興飲食店営業許可が必要になります。
さらにアミューズメントカジノバーやファミコン・ゲームバーなどの射幸心をそそる設備がある場合は風営法5号営業許可が必要になります。
最近では警察に賭博場を開いた罪で摘発されたケースがあり警察が目を光らせています。
アミューズメントバーは多種多様な形態を持ち、それぞれにユニークな体験を提供することで訪れる人々に楽しみを提供します。
しかし、その運営には法的な規制や要件の遵守が不可欠であり、特に賭博要素や接待行為に関しては慎重な対応が求められます。
適切な許可の取得と法令の遵守を通じて、安全かつ楽しい空間を提供することが、アミューズメントバー運営の鍵となります。
アミューズメントバーまさに自分だけの世界観を表現できる形態で自分自身が楽しんで仕事ができて毎日お店に行くのが楽しみになりそう!
会社員じゃ絶対味わえない体験だよね!