
開業届は出した、青色申告の申請書も書いた、マイナンバーカードも作った…でも、これらって結局どう使うの?



開業後の確定申告は、はじめて経験する人にとっては、頭を悩ませることの一つかもしれません。
この記事では、飲食店開業とはじめての確定申告における基本的なステップと、注意すべきポイントを解説します。
- 会社員と独立後で何が違う?税金手続きの基礎
- e-Taxを使った、手軽なネット確定申告の流れ
- 独立後に役立つ、節税につながるポイント



脱サラして自分の店を持つという一歩を踏み出したら、避けて通れないのが「自分で行う確定申告」。
サラリーマン時代は会社が年末調整してくれたため、税務処理は見えづらかったかもしれません。
しかし、独立後は全てが自己責任になります。
確定申告と年末調整って何が違うの?





いままで、確定申告として会社から変な書類書いてたけどこれが確定申告?



それは「年末調整」といって、会社が従業員の代わりに税金計算を調整してくれる制度です。
要するに会社員なら、ほとんど自分でやる必要はなかったんです。



しかし、独立後は「個人事業主」として所得を自分でまとめ、税額を計算して、税務署に報告(申告)する必要があります。
これが「確定申告」になります。。
「収入」と「所得」をかんたんに理解しよう



収入?所得?どっちももらえるお金のことでしょ?どう違うの?



収入と所得は、税金計算や財務分析においてよく使用される二つの重要な用語ですが、それぞれ異なる意味を持っています。
補足:所得の種類



お金を稼ぐ方法は人それぞれで、税金を計算するときには「どんなやり方で稼いだか」によって「所得」を10種類に分けています。たとえば、会社勤めの給与は「給与所得」、自分で商売をして得たお金は「事業所得」、アパートの家賃収入は「不動産所得」といったふうに、稼ぎ方にあわせて名前とルールが決まっています。



そして、どの「所得」なのかによって計算方法がちょっとずつ違います。
しかし、最終的には、その計算で求めた「課税所得額」に、法律で決まった所得税の割合(税率)をかけて、さらに「復興特別所得税」を上乗せした金額が税金で収める仕組みです。
初心者におすすめの確定申告方法は?



確定申告をはじめるとしてまず、どこからスタートすればいいの?



確定申告をするには主に4つの方法があります。
方法 | 説明 | メリット | デメリット |
---|---|---|---|
確定申告書作成コーナーで作成 | 国が用意した公式サイトで無料 | ガイドに沿って入力するだけ | ただし、画面がややわかりづらいことも |
会計ソフト | 弥生会計、freeeマネーフォワードクラウド会計など | そのまま電子申告できるソフトもある。 | 有料の場合、コストがかかる |
手書きで作成 | 紙の確定申告書に手書きで入力。 | 申告期間中は税務署で相談しながら作成可能 | 計算ミスをしやすく、初心者にはちょっと大変 |
税理士に依頼 | 税理士に確定申告の代行を依頼。 | プロに任せて安心 | 費用がかかる |



確定申告書の作成方法についてはコチラで解説しています。


e-Taxってなに?ネットで確定申告する仕組み



e-Taxは、インターネットを使って税務申告ができるシステムです。
これは「電子申告」と呼ばれる方法で、必要な書類やデータをオンラインで送れます。



普通に提出するのとどう違うの?



・税務署に行かなくてもOK
・郵送の手間が省ける
・時間帯に縛られず、好きな時に申告可能の3点が利点になりますね。
e-Tax利用までの基本ステップ


e-Tax利用までの基本ステップ
- 確定申告書のデータを用意する
- e-Taxにログインする
- 利用者識別番号を取得(WEBで申請可能)
- 完成データをe-Taxで送信
- 送信結果の確認
1.確定申告書のデータを用意する



会計ソフトまたは確定申告書等作成コーナーで確定申告書を作成して電子申告をすることが可能です。



確定申告書作成コーナーは無料で確定申告書を作成出来るんだもんね!



確定申告書作成コーナーは国税庁が用意したツールで無料で使用することができますが、会計ソフトにも電子申告をそのままシームレスに申告ができるメリットもございます。
2.e-Taxにログインする



ログインするには二通りの方法があります。
項目 | マイナンバーカード方式 | ID・パスワード方式 |
---|---|---|
概要 | マイナンバーカードを使用して電子証明書を利用し、申告データを送信する方式 | 税務署で発行されたIDとパスワードを使用して申告データを送信する方式 |
必要な準備 | マイナンバーカードの申請・取得- ICカードリーダーライタまたは対応スマートフォンの準備 | 税務署での本人確認- IDとパスワードの発行 |
利用の手間 | 初回設定が必要(カード申請に約1か月、デバイス準備) | 税務署に出向いて本人確認が必要 |
メリット | 電子証明書により申告データの信頼性が高い- 氏名や住所などの入力が不要- 各種確定申告ソフトと連携可能 | マイナンバーカードが不要- IDとパスワードは即日発行可能- 書類提出の手間が軽減 |
デメリット | 初回準備に手間がかかる- ICカードリーダーライタやスマートフォンが必要 | 電子証明書が利用できないため、一部ソフト非対応(例:freee会計)- 暫定的な措置であり、将来的に変更の可能性 |
推奨される利用者 | すでにマイナンバーカードを持っている人- 複数年利用する予定がある人 | 確定申告の期限が迫っており、急ぎで手続きを行いたい人 |
3.利用者識別番号を取得(WEBで申請可能)



さっそくやってみよう!とおもったけど…どうすればいいの?



e-Taxを使うには、最初に「利用者識別番号」というIDを取得します。



ん?さっきのID・パスワード方式のこと?



似ているけれど、違うものです。
利用者識別番号は、e-Taxを利用する際に必要な16桁の数字で、個人や法人ごとに割り振られるもの。
一方で、ID・パスワード方式は、税務署で発行されるIDとパスワードを使って電子申告を行う方法。
IDは利用者識別番号と同じものだけど、パスワードは別途設定されます。



ちょっと待った!利用者識別番号ってマイナンバーカードに書かれている番号とは別なの?



マイナンバーカードに記載されているマイナンバーとは別になります。
比較してまとめておきます。
特徴 | マイナンバー(個人番号) | e-Taxの利用者識別番号 |
---|---|---|
定義 | 日本に住むすべての人に割り当てられる12桁の番号 | e-Taxを利用するために必要な半角16桁の番号 |
目的 | 社会保障、税、災害対策の分野での利便性向上と行政の効率化 | e-Taxサービスの利用者識別とログインのため |
取得タイミング | マイナンバーカードを取得する際に割り当てられる。 | e-Taxの利用開始手続きを行った際に発行される。 |
記載場所 | マイナンバーカードに記載。 | e-Taxの登録手続き完了後に通知される(カードには記載されない) |
使用場面 | 個人を識別するため、様々な行政手続きで使用される。 | e-Taxでの申告、届出、納税などの手続きに使用される。 |
4.完成データをe-Taxで送信



最後にe-Taxを使って送信します。
確定申告書等作成コーナーで書類を完成させた場合は、自動的に送信画面に進みます。
そこで、事前に取得しておいた『利用者識別番号』を使ってログインして送信するします。



会計ソフトを利用する場合はソフトに電子申告アプリやモジュールが内蔵されているソフトがありますのでその設定に従ってください。
一部ソフトはe-Taxソフト(WEB版・DL版)を利用することになります。
5.送信結果の確認



やっとこさ、終わった!
e-Taxでデータを送ったらすぐに『受信通知』って出たよ。



それは『即時通知』だですね。ちゃんと届いた合図になります。
次は少し時間を置いて、e-Taxにログインして『メッセージボックス』に審査結果が届きます。
送信したデータに不備がないか、電子証明書が有効期限内かどうかなどをチェックしてくれるのです。



もし納税が必要なら、『納付情報登録依頼』が入ってるはず。
これを使って電子納税の手続きができるできます。



なるほど、じゃあ納税もオンラインで済んじゃうわけだね。振替納税の手続きを済ませている場合は、操作しなくていいってこと?



はい。一度振替納税手続きが完了していれば、今回はもう新たに電子納税を操作しなくてもOKです。
「メッセージボックス」はこまめにチェック!
送信後の審査結果や納付情報は、メッセージボックスに届きます。
忘れず確認して、必要な対応を早めに済ませておくことが大事です。
まとめ



脱サラ1年目の個人事業主に向けて、初めての確定申告について解説しました。
税務手続きは複雑に感じるかもしれませんが、e-Taxを活用することで効率的に進められます。
e-Taxは国税庁が提供するオンライン申告システムで、所得税や消費税の申告がインターネットで完結します。
これにより、税務署に行く手間や書類の郵送が不要になり、時間も労力も削減できます。
また、電子申告は処理が早く、還付金が早めに振り込まれるメリットもあります。



初めての確定申告を通じて、1年間の事業の成果を振り返る良い機会にもなります。
結果が赤字でも、次につなげるための学びが得られるはずです。今年の経験を次のステップに活かし、着実に事業を成長させていきましょう!



確定申告をしたら、いよいよ個人事業主として1年間やり遂げた充実感があるね!…赤字だと絶望感かな?がんばろ…